おっぺけ四人組、今日もゆるーく活動中。【オリジナル】

おっぺけ日誌その１１ ページ22

…ゾンビは人間と関係のない生物だったらしい。

これは、かれこれ十五年以上生きてきた中で初めて知った事実だった。
映画やゲームはやはりフィクションで想像に過ぎないのだと実感した。
…まあ、実際にゾンビを見たことのある人なんて居なかったのだから当たり前だし、
逆にここまで想像と一致している方が凄いのだと感じられる。


「そう言えば過去にゾンビ愛護団体と名乗っていた組織もありましたね」


「まあ、ゾンビに襲われて終わりでしたけど」と佐藤さんがその最後に小さく呟いたのが私には聞こえた。
その吐き捨てるような言葉が気にかかった。


「確かに、倒しちゃ駄目なら武器なんて渡さないですよね」


色々と納得し、腰にさした日本刀に視線を移した。
そこそこ軽くて振りやすかっただけで選んだのだが、これからはこの刀で自分の身を守っていかないといけないと思うと、もう少し真剣に選んだ方が良かったかなと不安にもなる。だがそれはもう仕方がない。


「…この近くにショッピングモールがあるのですが、寄っていきますか？」


派遣所をあらかた案内してもらい、先程の話題を振り払うかのように佐藤さんが尋ねた。

これから生活していく上で足りない物もあるだろうと言うことで、私達はそれに促されてショッピングモールへと向かうことになった。

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