nk×変わり映えしない毎日で ページ6
仁木×喫煙者彼女
家から徒歩7分、商店街の端っこにある小さな喫茶店。外に咲いてるパンジーは、ここの奥さんがいつもお水をあげてる、可愛らしい看板花。
今となっては珍しい喫煙可の喫茶店で、中には新聞を読みながらモーニングを食べるおじさまや、ランチでナポリタンを頬張るサラリーマン。特に音楽が流れる訳でも無く、キッチンの奥でマスターが聞いているラジオがほんのりこちらにも聞こえてくるくらい。
そのお店の窓側の小さなテーブルは私たちの特等席。彼と私のたまの休みが重なると、起き抜けの体で煙草と財布を持ち、このお店のこの席に座る。マスターや奥さんとも仲良くなって、｢いらっしゃいませ｣ではなく、｢おはよう｣と言われるような仲だ。
2人して目を擦りながら、マスターの入れたアイスコーヒーを飲む。
A ｢今日も美味しいね、あれ？仁木くん目のクマまた酷くなってるよ｣
仁木 ｢ん？あぁ、昨日ちょっと眠れなくて｣
A ｢え、ごめん誘っちゃって｣
仁木 ｢いや、オフに2人でここ来るのは欠かせないでしょ｣
彼はチャームポイントでもあるナマケモノのような可愛らしい笑顔でこちらを見た。
ゆっくり時間が流れる。この時間が私の幸せなのだ。
私たちは2人とも喫煙者だ。
2人とも煙草に火をつけると、きな臭い独特の香りが鼻腔を掠める。
小さな白い煙が上に向かってゆらゆらと伸びていく。煙の動きをぼんやりと目で追っていくと、毎日の忙しなさや凹んだこと辛かったことが、ゆっくり煙とともに漂って消えてしまいそうな気がして、気持ちが軽くなる。
もう3年くらい一緒にいる私たちの日常には、少女漫画のようなドキドキもハラハラも無い。可愛らしい嫉妬をするような年齢でもないし、なんというか、達観してしまったというか。
けど、この毎日吸うタバコのように『飽き』が来ることを私は恐れている。10年近く吸っている煙草も、好きで吸っているというより、もう習慣になっているから吸うようなもので。
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ゆめぴりか(プロフ) - ミサキさん» リクエストありがとうございます！最高ですね🥲 ぜひ書かせていただきます！ (3月19日 0時) (
レス) id: 7b0799753d (このIDを非表示/違反報告)
ミサキ - とても最高です！リクをお願いします、しゅんさんで、主人公が賞レースに負けて辞めようとするといつも穏やかな彼が真面目に止めてしかも泣いちゃった話お願いしたいです！ (3月18日 23時) (レス) id: d1ea381bc2 (このIDを非表示/違反報告)
Lucy quin(プロフ) - ゆめぴりかさん» ありがとうございます！全然いくらでも待つのでゆっくりで大丈夫です！！！！ (3月6日 8時) (レス) id: f21a439e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆめぴりか(プロフ) - Lucy quinさん» コメントありがとうございます🥲 是非書かせていただきたいです。申し訳ございませんが投稿頻度が低い為少々お待ちください🙇♀️ (3月6日 2時) (レス) id: 7b0799753d (このIDを非表示/違反報告)
Lucy quin(プロフ) - いつもキュンキュンさせてもらってます！ ケムさんの話の続編お願いできたりします？最高すぎて一生読んでたいです (3月6日 1時) (レス) @page23 id: f21a439e1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめぴりか | 作成日時：2024年2月17日 21時
