〇 耳 鳴 り が ひ と つ y b i n ページ2
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夢オチです**
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ある人はそれを、ダメだと制し 、ある人はそれを、いいよと赦した 。
「ねえ 、宏太 、もし、もしだよ? 宏太が結婚しちゃったら、俺 、...」
執事と主人なんて、赦されない恋な訳で 、結局俺は君を手の内に置いたまま 、この家の血縁を繋げるために 女と結婚することになるだろう。
「大丈夫、 大丈夫だから。」
とは言ってみるが 、血縁は父のその上の、上から続いてるものだから 、切るわけには行かない。だから、と言って君を捨てるなんてこと、出来るはずないじゃないか、
「おやすみなさい 、宏太様 。」
白い肌には少し浮いている黒いタキシードを見に纏った君は、その服装になった瞬間から、身分を弁えた執事 に戻らなきゃならない 。
「ああ、おやすみ 、いのお 」
ギイ、と音を立てて閉まったドアから異様に、寂しさを感じる 、目を閉じて思い出すのは 、涙を流しながら俺は、どうなるの。 と悩んでいたいのお。
「この世界に、二人だけなら 、良かったのに 。」
耳鳴りが一つ、鳴った瞬間。ゾワ、と身体中を寒気が襲った 嫌な気配を感じて、いのおの部屋に向かうと、君も同じ様に嫌な気配を感じ取ったのか、毛布にクルクルと丸まっていた。
「宏太 、.... 誰も、居ないの 。」
「.. え?」
「 厨房の中も、他の執事も、メイドも」
「どういう事だ 、..?」
「分からない、 ... でも。怖い 」
先程の短時間で全ての場所を回ったと言う君の肩を抱く。 きっと明日には元通り、そう願って。
「大丈夫、きっと明日には、元通りに戻るさ」
「.... いやだ、」
「え、?」
「宏太と、二人っきりが良い 。」
そのまま、扉を閉めて。布団に二人で潜り込んだ。 これからのことと 、今までのこと 、沢山話し込んだ後に、眠りについた。
***
夢を見ていた、まるで、ふたりきりのような 、 いのおが俺を身体いっぱいに求めているような、夢を。
たった一夜の。夢物語 。
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作者名:蒼蜜?? | 作成日時:2017年6月16日 15時