夢の中の僕ら【オリ松】【松夢家の過去】 (ページ3)

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再会ページ3

どれくらい時間がたったのだろうか。
辺りは暗くなり、夜になっていた。
「竜…どこに行ったんだろうな。」
「……」
もう、誰もが諦めかけていたときだった。

ーガシャンッー

耳を塞ぎたくなるようなほどの大きな音が辺りになり響く。
それと同時に男の子の悲鳴と大人の罵声が聞こえ始める。
「竜兄さん…そこに居るの？」
声につられるように俺は走り出す。
俺の後に兄さんたちもついて来た。
声が聞こえてくるのは、古びた廃虚。
工場だったのだろうか、様々な機械が置かれている。
この時俺は、悲鳴の主は竜だと信じて疑わなかった。
「竜兄さん!!」
息を切らしてたどり着いたそこは、最悪だった。
機械に囲まれている、半径５ｍぐらいの何もない空間、円ができていた。
円の中心には、縛られた竜が寝ころんでいて、知らない男に蹴られている。
「冥松…」
「…ガキ？」
涙目の竜兄さんが俺を見ると同時に、男は訝しそうに俺を見る。
「冥松、どうだった!?竜居たか!?」
そう言いながら走ってきたのは白竜兄さん。
その後ろには、みんなも居た。
「……え？」
目の前の光景に目を見開く四乃。
でも俺は返事をする余裕もなくて、
「……………ぃる」
「は？」
男が不思議そうな顔をする。
「竜兄さんに、ナニヲシテイルンダ」
結愛兄さんと木乃葉が怯えている。
男ではなく、俺に怯えているんだ。
落ち着かないと、二人に嫌われてしまう。
頭で分かっていても、俺は感情を抑えることは出来なくて、男に殴りかかった。
このときほど、人を潰したいと思ったことはなかった。
でも、子供が大人に勝てるわけがない。
男に殴り返され、俺は倒れ込んだ。
「なに？お兄ちゃんが心配で助けにきたの？優しいねぇ。
　でもさぁ、子供だけで来るとか馬鹿じゃないの？
　そんな少人数で倒せるとでも思ったの？やだなぁ、
　なめないでくれるかなぁ？」
殴りながら笑顔で言う男に初めて恐怖を抱いた
みんなが怯えてる
早くこいつを潰さないと
でも、優しいみんなにさせては駄目だ
だから、だから俺がこいつを潰さないと…もっと、もっと………俺に力があれば

力が…欲しい

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表現力ぅぅぅ