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「次は不死川さんにも責任を負ってもらいますね」
「なんで俺が」
「連帯責任です」
「クソ…」
「う、もうしません」
「では、私は失礼します」
そう言って、蟲柱様は帰っていった。
残ったのは、音柱様と師範、私。
「宇髄、お前も帰れ」
「あぁ、その前にだな」
ちらりと私の方へ目をやる音柱様。
思わず目をそらしてしまう。
「こっち向け」
しかし頬に手を当てられ、グイっと顔を強制的に上げられ、目ががっつり合う。
不意打ち過ぎて、変な声が出る。
「んが」
「ははっ、変な顔だな」
けらけら笑う音柱様。
目に毒だ、その顔はよろしくない。
…顔だけはかっこいい(失礼)
「改めて、派手に名乗らせてもらおう。
俺は、派手をつかさどる神、音柱・宇髄天元だ」
「あ、どーも」
「名は」
「あ、はい。
鬼殺隊の天宮Aです。
一応、風柱様の継子として頑張ってます」
「嘘つくんじゃねェ
鍛錬さぼるわ、人の菓子食いまくるわ、物盗みまくるわ」
「…」
「なるほどなぁ、それはよくねぇなあ」
「…」
逃げるように、部屋に戻ろうとする身体を誰かさんに腕をつかまれたせいで前に進めない。
「俺がみっちり鍛えてやるよ」
「うげ」
「おー、そりゃいい考えだ」
「師範!?」
師範はそのまま話を進めてしまった。
前、炎柱様にしごかれたことがある。
とにかく、常人じゃない量をこなせと言われ、休憩はほとんどないし、炎柱様は体力バカすぎて話聞いてくれないし、
とにかく、柱と鍛錬は嫌だ。
師範もぼちぼち厳しいが、炎柱様ほどではない。
何より毎日忙しそうなので、私に構う時間も少ないのだ。
「嫌」
「敬語」
「いや、です」
「いやいや言うんじゃねェェ!」
「嫌なものは嫌なんです」
結局、音柱様はそのまま私と鍛錬開始。
夜は、動けなくして倒れるように寝た。
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作者名:No・2 | 作成日時:2021年4月20日 1時