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「そろそろおわれェ」
師範の声に、やっと音柱様の攻撃が止まる。
「あ、師範」
「宇髄も十分わかっただろ」
「納得いかねぇ」
「おい、早く飯食ってこい」
「はい、音柱様。では、失礼します」
音柱様のまてっ!と私を引き留めた声が聞こえたが、飯飯。
花(音柱)より団子(朝餉)状態だ。
「音柱様、やっぱ強いんだな」
しかし彼の攻撃は、正直師範よりもかわしやすかった。
特徴的な癖。
独特なステップ。
攻撃する際に発する音。
全てを考慮したうえで、反射的に体を動かして、かわしていく。
もちろん反撃などは、できるわけではない。
だって、私は逃げることしか能がないから。
鬼ならば、夜明けまで逃げれば勝ち。
しかし、音柱様との手合わせは、終わりがない。
師範が止めてくださって助かった。
「いただきます」
暖かいごはんに手を合わせ、箸を進める。
・
・
「一度もあてられなっかた」
「女に負けたぐらいで、そんな気にすんなァ」
「笑ってんじゃねーよ。俺は別に負けたわけではねー」
「ククッ、」
「なんなんだよ、あの女は」
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作者名:No・2 | 作成日時:2021年4月20日 1時