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ようやく部屋に戻った私は、ベッドの上に倒れ込んだ。
悪夢日記についての情報は結局つかめないままだ。どうしてあれをやっちゃいけないのか、関わっちゃいけないのか。
美紀のお兄さんが亡くなったのは、偶然だって美紀は言ったけど……本当に偶然で済むものだったのだろうか。
考えても分からない。
いつの間に眠ってしまったのか、私は夢を見ていた。
顔のない化け物に追いかけられる夢だった。逃げ惑う私が持っているのは血に塗れた細い鉄パイプとごついサバイバルナイフ。
私は悲鳴をあげながらそいつらを殴り、刺してそれから──どこへ行ったのだろう。
捕まったのかもしれない。あいつらの仲間になってしまったのかもしれない。
起きたら汗びっしょりで、身体が震えているのが分かった。
やっちゃいけない──なんて、分かっているけど。
この怖さから逃れたかった。床に投げ捨てたランドセルからあのノートを引っ張り出し、書きなぐる。
震えるきたない文字で。
私が殺した。
あの化け物を殺した。
殺した。殺した。殺した。殺した
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作者名:さっく。 | 作成日時:2018年10月15日 15時