【n】疑惑の確認方法(3) ページ12
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ありさかがアシストをしてくれている状況ではあるが、何やら雲行きが怪しくなってきた。このままではドッキリとして中途半端に終わってしまいかねない。そうなると俺の目的までもが果たせなくなってしまう…せっかくここまで来たのだからそれだけは避けたい。
ここは少し無理やりにでも話を進めさせてもらおう。
n「え〜…じゃあさ、１個だけ！１個だけ言わせて！」
d「えー…ええけど、ヤバない？大丈夫それ？」
n「分かんない」
d「分かんないならやめ…n「その会った日に、Aから大事な話があるって言われたんけど」
d「全ッ然話聞かんやん！オイッ！」
n「流石にその内容までは言わんよ？…でも、そのAからの大事な話ってやつ。承諾したよね」
d「……」
少々強引に、それも一方的に話をしてしまったがここまで言えば匂わせとしては十分だろう。後はだるまがどう反応するかだが…。
d「……なるせさぁ…お前がそこまでアホやと思っとらんかったから言わやんだが…そもそもこの話をこの場で話す事、Aは承知しとんか？」
n「！…いや、それは…言ってない(そもそも全部嘘だし…)」
d「だとしたら、ちゃうよな？ここで言うべき事ではないって分からんか？」
いつものおチャラけた雰囲気は一切無く、怒りの滲んだような低いだるまの声だけがイヤホンから聞こえてきた。これは…冗談抜きでマズイかもしれない。
n「だるま！これ違くて…実は！」
d「ちょっと一旦黙れ。そもそもお前Aといつ会うたって？」
n「え…だから、その」
d「Aなら先週ずっとうち居ったけどな？」
n「…は？」
d「あ？」
a「……」
d「はあー。マッジでワケ分からん事言われるし気分悪いわ。今日はもう抜けるんで。じゃ、ばいち」
あまりの衝撃に声が出せず、ただ頭が真っ白になった。恐る恐るdiscordを確認するとVCにはありさかと俺のみ。どうやら本当に抜けてしまったらしい。
“Aなら先週ずっとうち居ったけどな？”
それってつまり…そういう事、だよな？
じゃあだるまは嘘だと分かっててずっと俺の話聞いてたってわけで…ドッキリとしては失敗。俺の目的は達成出来たけど、それも1番恐れていた結果になってしまったわけで…。でもだとしたらその前の、ここで言うべき事じゃないとかAは承知してるかとかの件はどういう事なんだ…？というかずっとうち居たってそれってもう同棲…
ダメだ頭がこんがらがってきた。
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作者名：之 | 作成日時：2023年5月6日 17時
