四十八片 ページ9
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彼が屋敷を空けて暫く、彼女は退屈していた。
いつもは遊んでくれる筈の童磨も、一向に姿を現さない。
それどころか、誰の気配も感じなかった。
『⋯何処へ、行ってしまったんでしょうか』
畳の上に大の字になって、彼女は小さく呟いた。
『“懐かしい”感覚です』
彼女は、鬼舞辻と出会う前の⋯───両親と居た頃の暮らしを思い出していた。
『⋯矢張り、退屈ですね』
目を閉じても、いつか目の前で死んでしまった両親の顔は浮かばない。
『⋯忘れてしまいました』
親の顔も、あの頃抱いた感情も。
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さやか - 期待しています。殺されることを。。ではなく、指輪だったら面白い急展開になりますね。 (2021年2月6日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さやか - 望む事がこわくても、あかねのためにこわれたものを大切にしてくれる無惨がすきです。お気に入りランキング10いです。 (2020年11月19日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そら | 作成日時:2020年11月13日 2時