第364夜 ページ31
「…知らない？自分の祖父の居場所が？」
『うん』
「……………ヘルエレガル。いくら他人に興味が無いからと言って、自分の祖父の居場所が分からないのはあまりにも薄情ですよ」
『そんなこと言われてもさぁ…まじで知らないんだって』
ていうか他人に興味が無いわけないじゃないか。先生は僕を何だと思ってるんだ
「なぜです？いくら不仲といえど、別居先の場所くらい知っているものではないですか？」
マクゴナガル先生が困惑した様子で畳み掛けてくる
それに対し、マジで何も知らない僕は困った表情を返す他なかった
「縁を切っている訳ではないのでしょう？」
『いや切ってるけど…』
「…はあ？」
すごい。先生からガチの「はあ？」を向けられたのは初めてかもしれない
そんなことを考えていると斜め前からマッドアイが口を挟んできた
「そこまで二人の仲は深刻だったか」
『皆が思ってる以上に酷い。びっくりするほど仲が悪いからねあの二人。おかげで僕もとばっちり』
もう何年もじいちゃんには会えてない。父様が会わせてくれなかったし、そもそも父様もじいちゃんの場所を知らないのかもしれない
「そうでしたか…」
落胆の様子を見せる騎士団の面々。沈黙が訪れた室内に薪の爆ぜる音だけが響く
『…でもそうだな』
重くなった空気が見るに堪えず、僕は渋々口を開いた
『じいちゃんは人道にもとる行為は嫌いな人だ。例のあの人が復活した今、何かしらの形で助太刀してくれると思うよ……どっかでポックリ逝ってなければの話だけど』
死んだらさすがに報せが入ると思うから、生きてるとは思う。多分……多分…
「そう、ですね…。確かに、あの方はそういう人でした」
懐かしむように微笑むマクゴナガル先生。不思議に思い、聞き返す
『先生じいちゃんのこと知ってんの？』
「ええ。昔魔法省に勤めていましたから」
『じゃあ、ばあちゃんにも会った？』
「…いえ、彼女には一度も」
『…そっか』
先生が首を振るのを落胆した気持ちで見つめる。祖母がどんな人だったのか、僕は知らなかったから
「それにしても貴方がじいちゃん呼びするなんて、意外だったわ」
口を挟んだのはトンクスだった。言われた言葉に僕はやれやれと口を開く
『どっからどう見てもThe･じいちゃんって感じじゃん。ぴったりぴったり』
「えぇ…？スマートな紳士のイメージですが」
貴方の感覚が分かりませんとマクゴナガル先生に否定され、納得いかず僕は『えー』と零したのだった
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ぽか - 面白すぎてすぐ読んでしまいました！すごく面白いですし、主人公の病みが出てきてワクワクしてます！完結して欲しい・・・！更新無理せず頑張ってください！ (4月19日 17時) (
レス) @page34 id: 8fb0247eee (このIDを非表示/違反報告)
まど - 読んでて物凄くわくわくしました！言葉や展開の言い回しが素敵で、実際にある国などついつい調べて何時間も費やしてしまいました幸せです。是非完結していただきたい…！無理せず更新頑張ってください！ (1月9日 21時) (レス) @page34 id: 6fc7e82b20 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの - 凄く面白くて一日で見ました！！今から2週目見てきます！！！！更新頑張ってください！！！！ (12月24日 13時) (レス) @page34 id: 49fa55860c (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ - はぁぁ！最高です♡♡また更新してください♡待ってます！！！お体にお気をつけて！ (9月12日 21時) (レス) @page34 id: eb702a756c (このIDを非表示/違反報告)
おパブロで。 - お、面白すぎてイッキ見しちゃった……(ﾟωﾟ)お身体に気を付けて毎秒更新して下さいね！！！！ (9月12日 0時) (レス) @page34 id: e2ea27c298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2021年12月17日 17時
