そんなだから皆に愛されるんですよ 【冨岡義勇】

#20 ひなまつり ページ25

｢これは｣



『 ひなあられと菱餅です』



｢そうか｣



『 買い物に行った時に炭治郎くん達に会ったんですよ。そしたら禰豆子ちゃんに買ってたらしくて』



｢あぁ、ひなまつりか｣



『 蝶屋敷でも雛人形飾ってるらしいですよ』



｢あそこは女性が多いからな｣







鬼殺隊の人達も年間の行事は大切にするようで
今日、3月3日も例に漏れない。



と言っても、成人男性ともう少女とは言えない私が2人でひなまつりの菓子を食べるのもなぁ





『 私達も禰豆子ちゃん達に混ざれば良かったかな』



｢俺が蝶屋敷に行っても胡蝶の妹に追い出されるだろう｣



『 でも私達でこれ食べるの、なんか違う気がしません？』



｢そうだな…｣









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿









｢俺達にも｣




『 ふぁい？』




結局2人で菱餅やひなあられを食べていると
急に義勇さんが口を開いた。口の中にまだ菱餅が入ってたから変な声出た()









｢俺達にも子供が欲しいな｣




『ん！？ ﾑｸﾞｯ…！』



｢大丈夫か｣






いきなり何を言うんだこの人は
おかけで喉に詰まりかけましたよ。あぶねぇ






『 な、何を急に言い出してるんですか』



｢こういった行事には子供がいるといいだろう
桃の節句の今日なら女児、端午の節句なら男児｣



『それならそうと言ってくださいよ…！
あぁびっくりした。詰まったかと思った 』



｢す、すまない？｣





義勇さんは本当に言葉が足りない。
いつか見知らぬ人にもそういう勘違いを生む言葉を投げかけるんじゃないかと思えてきた


…でも、









『びっくりはしましたけど、確かにこういう日には子供達がいると私達も和みますね 』



｢あぁ｣



『 まぁだからと言ってお互い隊士の身なんですから今はそういう事はしませんけど』



｢そうか…｣



『 なんでちょっと落ち込んでるんですかね』









その後禰豆子ちゃんや蝶屋敷の子達にちょっとした物を渡しに行きました。渡した後、義勇さんは秒で追い出されてました。









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