１０１二人きりの距離 ページ50
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突然、ジャクソンの電話。
会う事でさえ久しぶりで、本当は嬉しかった。
電話を切ってからすぐジャクソンが私の家へやってきた。
手にはコンビニの袋。
重そうで、ビールやらつまみやら、奮発して沢山買ってきたそう。
「久しぶり。最近、忙しかったの？テレビでも頻繁に見かけるようになったし。」
「うん、忙しいのかな。」
コートを脱ぎ、自然な流れでハンガーにコートをかけるジャクソンの仕草は、慣れたもの。
そして同時に、隠れていたジャクソンの首筋の血管が見え、男らしさを感じさせた。
そうだ。ジャクソンも、一人の異性で、私のこと、好きなんだ。
そんな人と私は二人きりで部屋にいる。
いけない。何を考えてるんだろう。
私はマークさんが好き、そうジャクソンに伝えたはずなのに。
マークさんが、好き…そうなはず。
「今日も一日練習三昧でもうクタクタ。やっぱお酒で気を楽にしなくちゃ。明日も収録あるし…はぁ。」
言いながら、ため息をつく。
それでも隣に座る私が持つグラスに、ビールを注いでくれている。
「じゃあ今日の飲み会は、早めに切り上げて帰らなくちゃね。」
そう言うと、ジャクソンはビールを注ぐ手を止め、不審そうな表情で私を見た。
「え、俺、てっきり泊まる気で居たんだけど。」
今日中には帰ると思っていた私はその言葉に驚いて、リアクションと共に思わず、ビールの入ったグラスを傾けてしまった。
少し、ジャクソンの腹部にビールがかかる。
「ご、こめん！拭く物持ってくる！」
「お、おう。急に慌ててどうしたんだよ。前は俺が泊まるのなんて普通だったじゃん。」
キッチンまで行き、タオルを持ってきてジャクソンの濡れた腹部を拭いてあげる。
ジャクソンの身体はほんのり暖かくて、その体温にすらドキドキしてしまう。
きっと私の顔は今真っ赤だから、ジャクソンの方を見る事が出来ない。
あぁ、本当に私ってば急に取り乱したりして、恥ずかしい。
変なこと考えてるって思われたよ、絶対。
「なぁA。」
上からジャクソンの声が近くに聞こえ、耳が熱くなる。
返事もする余裕もなくて、どうしようと考えていたら、ジャクソンが私の腕を握った。
驚き、ようやくジャクソンを顔を見れば、互いの唇の距離は数十センチ。
「もしかして、俺の事、友達じゃなくて一人の男として意識し始めてくれた？」
ほんのり濡れたジャクソンの唇が妖艶で、私を見つめる瞳はいつもの彼じゃ無かった。
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ゆめ子(プロフ) - yaiさん» コメント有難うございます。私は文章内で言葉で感情を伝える事よりも、心情表現を使用したい性でして、読者様にとってはくどく、長々としている文に見えているのでは無いか、と不安に思っておりました…。ですので、大好きと言っていただけて、本当嬉しいです。 (2015年2月7日 14時) (
レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ子(プロフ) - りったんさん» コメント有難うございます。ジェボム切ないですね。この作品のジェボムは優しい人であるように心掛けています。リーダーであり、責任感を全て自身の負い目に感じていることが皆さんに伝わっていればいいなぁ、と思います。 (2015年2月7日 14時) (レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
yai - 感情描写が素敵で、大好きな作品です。これからも更新楽しみにしています。 (2015年2月6日 15時) (レス) id: 7e3322ca5c (このIDを非表示/違反報告)
りったん(プロフ) - ジェボムが切ない〜(Ｔ＿Ｔ) (2015年2月5日 23時) (レス) id: 20b6fb73e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ子(プロフ) - BA SIさん» レスが遅くなってしまい、申し訳ありません。コメント、大変励みになります！BASI様はユギョムペン様でしょうか？話しが昼ドラ並みに暗いですね…。でもそれがお気に召して頂けている様で私としても嬉しい限りです。これからも当作品を宜しくお願い致します^ ^ (2015年1月23日 19時) (レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめ子 | 作成日時：2014年12月6日 15時
