９０全てがもう俺には ページ41
Mark side _
「冗談に聞こえますか？俺、Aさんがマークヒョンのこと好きだっていう理由で振られてるんですよ？」
そうか、お前も、Aさんが好きなんだな。
Aさんが俺の事を好き。
ジニョンがAさんを好き。
その二つの事実は、嘘だと自分に言い聞かせる俺の頭に嫌でも理解をさせる。
驚きももう、哀しみに溺れて俺にとっては、そう、とてもとても、どうでもいい。
俺はGOT7がいつまでも仲の良いGOT7のままでありたい、それだけ。
ジニョン、今のお前の目つきは、穏やかじゃない。
俺を敵視しているんだ。
GOT7が第一、メンバーが第一、そう思っていたのは、俺だけだったの？
ジェボムも、ジニョンも、ジャクソンも、ベンベンも、みんな、みんな、自分のことばかり。
「本当、もういいから…。冗談、なら…もう、止めてくれ。今すぐ、」
みんな口を揃えて、AさんAさん、って。
俺達の間の信頼関係は、今まで何年もかけて築いてきたモノは、一人の女性のせいで壊れてしまうような、そんな儚くて、すぐに崩れてしまう様なモノだったの？
今の俺達には、メンバーの間には、愛なんて、“何も無くて、何も無い。”
文章としてはおかしな言葉。
だけど、今のGOT7を表すには、あまりにもぴったりすぎる。
「俺が冗談でメンバーの仲を裂こうとするわけないじゃないですか。これは、催促です。」
「…催促？」
「この事実を聞いて、ヒョンがやることはひとつ、わかりますよね？」
ジニョンの言葉は言霊のように、生きてる。
その台詞は針のようになって、死にかけの俺の心臓に最後の一撃のように深く抉りながら、壊れるように突き刺さる。
「好きって言われたら、可愛い弟のために、断らなきゃでしょ？」
今まで見たことがない、まるで悪魔に取り憑かれている様な笑顔を浮かべ、俺を挑発する。
今俺の目の前には、日頃の“可愛い弟”であるジニョンの姿は無い。
口角だけを上げた笑みを見せながら、ジニョンが俺の横を通り過ぎる。
「なに、これ。なんで、俺、泣いて…っ」
いつのまにか、ずっと目の奥にたまっていた涙が頬を伝っていた。
頭が真っ白で、足の痛みだけが俺の元に残った。
俺が今まで大事にしてきたモノは、無意味だったか。
俺だけがこんなにGOT7を大事にしていたのか。
俺の、この数年間は、一体何だったのか。
あたまのなかが、ぐちゃぐちゃで、すべて、こわれてしまいそうだ。
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ゆめ子(プロフ) - yaiさん» コメント有難うございます。私は文章内で言葉で感情を伝える事よりも、心情表現を使用したい性でして、読者様にとってはくどく、長々としている文に見えているのでは無いか、と不安に思っておりました…。ですので、大好きと言っていただけて、本当嬉しいです。 (2015年2月7日 14時) (
レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ子(プロフ) - りったんさん» コメント有難うございます。ジェボム切ないですね。この作品のジェボムは優しい人であるように心掛けています。リーダーであり、責任感を全て自身の負い目に感じていることが皆さんに伝わっていればいいなぁ、と思います。 (2015年2月7日 14時) (レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
yai - 感情描写が素敵で、大好きな作品です。これからも更新楽しみにしています。 (2015年2月6日 15時) (レス) id: 7e3322ca5c (このIDを非表示/違反報告)
りったん(プロフ) - ジェボムが切ない〜(Ｔ＿Ｔ) (2015年2月5日 23時) (レス) id: 20b6fb73e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ子(プロフ) - BA SIさん» レスが遅くなってしまい、申し訳ありません。コメント、大変励みになります！BASI様はユギョムペン様でしょうか？話しが昼ドラ並みに暗いですね…。でもそれがお気に召して頂けている様で私としても嬉しい限りです。これからも当作品を宜しくお願い致します^ ^ (2015年1月23日 19時) (レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめ子 | 作成日時：2014年12月6日 15時
