８９聞きたくない言葉 ページ40
Mark side _
ジェボムとユギョムに肩を抱えられながら、そのまま浴室に直行させられ、風呂に入れられた。
出た後は、ベンベンやジャクソンに顔をあわせる事無く、ドアに待ち伏せていたジェボムに「安静にしてろ。」と言われ、部屋に戻された。
こういう時、ジェボムは本当に過保護だ。
そして、いいヤツだと再確認する。
部屋に戻り、ベッドに大の字で寝そべる。
身体は休めていても、思う事がある。
それは、“ジニョンの帰りが遅いこと”。
待てど待てど、ジニョンが帰ってくる様子はない。
俺は、さっきよりは痛みの引いた足を引きずりながら、リビングにいるジェボムの目を盗んで、宿舎を出ることに成功した。
ジニョンを歩いて迎えに行くことはできない、ここで待っていよう、と思っていたら、数十メートル先にジニョンの姿が見えた。
寒さを忘れ、ドッと安心が押し寄せる。
下を向いているジニョンに、おかえり、と言ってあげる。
落ち込んでいる様に見えたけど、俺の顔を見て、「ただいま、ヒョン。」と言いながら、いつもの表情に戻った。
「携帯あった？遅かったな。Aさんと、何か話し込んでたの？」
ほんの好奇心のような、ただの会話つなぎで聞いたようなことが、ジニョンの逆鱗に触れたみたいで、ジニョンが一瞬だけ眉をひそめたのを、俺は見逃さなかった。
「何？ヒョン、Aさんの事気になるの？」
「そ、そんなのじゃないよ。」
ジニョンの鋭い口調の言葉に、心の距離を感じる。
ジニョンを落ち着かせようと、肩に優しく手を添えようとする。
だけど、その手は肩に触れる数センチ前で、ジニョンの手によって制止された。
俺の瞳は動揺で揺れるのに、ジニョンの瞳は揺れてない。
「ヒョンにはその気がなくても、Aさんの方は、マークヒョンに気があるみたいですよ。」
「……え、は？」
「Aさんがマークヒョンのこと好きって伝わったら、ややこしいことになっちゃうなぁ。」
「おい、冗談ならやめろよ。」
どう考えても、ジニョンの言っていることは、俺を揺さぶる為の仮説、もとい嘘話にしか聞こえなくて。
心配して、傷付いた足を引きづりながら、外にまで来て待っていたのに。
どうしてお前は、俺を困らせる様な事を言うの？
どうしてお前は、ジニョンは、俺の心配かける様な行動ばかりするの？
同じメンバーで、ずっとずっと一緒にいたじゃないか。
何で今更俺は、メンバーとの距離を感じなくてはいけないの？
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ゆめ子(プロフ) - yaiさん» コメント有難うございます。私は文章内で言葉で感情を伝える事よりも、心情表現を使用したい性でして、読者様にとってはくどく、長々としている文に見えているのでは無いか、と不安に思っておりました…。ですので、大好きと言っていただけて、本当嬉しいです。 (2015年2月7日 14時) (
レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ子(プロフ) - りったんさん» コメント有難うございます。ジェボム切ないですね。この作品のジェボムは優しい人であるように心掛けています。リーダーであり、責任感を全て自身の負い目に感じていることが皆さんに伝わっていればいいなぁ、と思います。 (2015年2月7日 14時) (レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
yai - 感情描写が素敵で、大好きな作品です。これからも更新楽しみにしています。 (2015年2月6日 15時) (レス) id: 7e3322ca5c (このIDを非表示/違反報告)
りったん(プロフ) - ジェボムが切ない〜(Ｔ＿Ｔ) (2015年2月5日 23時) (レス) id: 20b6fb73e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ子(プロフ) - BA SIさん» レスが遅くなってしまい、申し訳ありません。コメント、大変励みになります！BASI様はユギョムペン様でしょうか？話しが昼ドラ並みに暗いですね…。でもそれがお気に召して頂けている様で私としても嬉しい限りです。これからも当作品を宜しくお願い致します^ ^ (2015年1月23日 19時) (レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめ子 | 作成日時：2014年12月6日 15時
