７７想いの欠片 ページ28
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家に戻り、ベッドに寝そべる。
マークさんと駅で待ち合わせた18時まではまだ2時間ほどある。
手に握る携帯の画面にはジニョンの電話帳。
「もう、」
“好きだよ”
ジェボムさんやジャクソン、ベンベンには好きと言われる時、嬉しい反面困るのもあった。
ただ、今は、ジニョンから言われた好きの言葉が脳内でリピートしていて、ドキドキしている。
家に帰ってもまだ、心臓がうるさい。
すごく、モヤモヤする。
まさか私、ジニョンに、恋…
「なんてありえない！」
画面から目を離し、勢いよく手を広げる。
広げた拍子に、自然に指に力が入り、通話ボタンを押してしまって、ハッとする。
無慈悲にも発信中の表示。
ど、どうする？切る？
迷惑電話になるよね。どうしよう。
『もしもし、ジニョンです。』
うわ、繋がっちゃった！通信中になってる！
電話帳画面なんて出しておくんじゃなかった…。
不慮の事故で電話したのは自分だけど、渋々答える。
「あ…、Aだけど…。」
『電話、してくれたんだ。』
「さっきは、断ってごめんね。」
さっきは申し訳なかったなと思い、謝る。
『うん、大丈夫。Aの顔見れただけで充分だし。』
「そんな…言われても困るよ。」
ときめく心臓の音。
やっぱり、私はジニョンに…。
『それで、どうなの。王子様…じゃなくて、マークヒョンとは。』
ジニョンはわざと間違えて、からかわれたのだとわかった。
やっぱり私がジニョンを好きなんて、無い。
私の好きな人は、王子様は、こんな意地悪なことしないもん。
「何もないよ」とふて腐れた声質で答える。
『そうだろうね。って事はさ、俺にもチャンスあるでしょ？』
「言ってる意味がわからない。」
もう、意味はわかる。
ジニョンが私のことが好き、なんだと。
『言わなきゃ分からないの？』
「さっぱり。」
私の、嘘つき。
本当は知ってるくせに。
もう一回“好きだよ”って言って欲しくて。
『Aのことが好きだよ。』
耳が赤くなるのがわかった。
身体の芯から熱を帯びるような感覚。
『好きじゃない人のことをあんなに必死に外で待たないでしょ。』
この人は、私のこと弄んでるの？
本気だったら、少し、嬉しいだなんて。
『もうヒョン達に呼ばれてるから、続きはまたね。』
電話ありがとう、と言うジニョンの声が聞こえてからプツリと通話が切れた。
あれ、なんでこんなに名残惜しいって思ってるの。
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ゆめ子(プロフ) - yaiさん» コメント有難うございます。私は文章内で言葉で感情を伝える事よりも、心情表現を使用したい性でして、読者様にとってはくどく、長々としている文に見えているのでは無いか、と不安に思っておりました…。ですので、大好きと言っていただけて、本当嬉しいです。 (2015年2月7日 14時) (
レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ子(プロフ) - りったんさん» コメント有難うございます。ジェボム切ないですね。この作品のジェボムは優しい人であるように心掛けています。リーダーであり、責任感を全て自身の負い目に感じていることが皆さんに伝わっていればいいなぁ、と思います。 (2015年2月7日 14時) (レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
yai - 感情描写が素敵で、大好きな作品です。これからも更新楽しみにしています。 (2015年2月6日 15時) (レス) id: 7e3322ca5c (このIDを非表示/違反報告)
りったん(プロフ) - ジェボムが切ない〜(Ｔ＿Ｔ) (2015年2月5日 23時) (レス) id: 20b6fb73e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ子(プロフ) - BA SIさん» レスが遅くなってしまい、申し訳ありません。コメント、大変励みになります！BASI様はユギョムペン様でしょうか？話しが昼ドラ並みに暗いですね…。でもそれがお気に召して頂けている様で私としても嬉しい限りです。これからも当作品を宜しくお願い致します^ ^ (2015年1月23日 19時) (レス) id: 1ed29f7c81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめ子 | 作成日時：2014年12月6日 15時
