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98話 ページ29

ここ数日は2人から逃げる為にリアル逃走中の日々。休み時間も移動教室でない限り来ようとするし、昼休みなんてご飯はすぐに食べて私を探しに来る。本当にご苦労なことで、私もずっと逃げて隠れるしかない。

「後ろ来てませんよね…!」

あの2人がいないか最近学校にいると後方や周りを確認する癖が付き始めている。まさかそれのせいで緑谷出久にぶつかるとは思わなかった。

「今日も一緒に食べようよ」

予想していなかった答えだが、確かにもう既にパンを買った私が戻ってくるとは思うまい。そのまま彼と食堂へ向かっていると、彼は何か考え込んでいるように見えた。聞いてみると、

「ちょっと還現地さんが高校で会うより前に会ったことがある気がしただけで…」

本当に知らなかったらナンパの一種のように聞こえるが、私には安心させてくれるものだった。彼が私を天光しろと気付いてないという証拠。

「ふふっやっぱり緑谷くんは面白いですね」

そんな話をしながら食堂へ向かっていると前方に…焦凍くんが。

「っ!!」

私は頭で考える前に体が後ろに向かって走っていた。

「還現地さん!?」

緑谷くんは驚いていたがそれどころでは無い。距離を取らなければ、走れ…

「やっと見つけた…A」

逃げた先に勝己くん、これは正に詰み。このかくれんぼは私の負け。こんなときだけ息が合うんだからこまったもんだ。2人の必死な顔を振り切って逃げ出すことは難しそうだし、このかくれんぼも疲れたので終わらせよう。

「わかりました」

話し合いに応じることにした。

「待って、僕も同席するよ」
「え!?」

思わず声が出た。私がどうしてと言う前に、

「なんでデクがくんだよ!!」
「緑谷には関係ねえ」

2人が一掃するように言い放つ。

「いやっでも2対1みたいで還現地さんも喋りづらいかもしれないし…」

同情?優しさ?偽善?わからないけど、自体がどんどんややこしくなる。

「半分野郎もっと離れろ!」
「いや、そしたらAから遠くなるだろ」
「かっちゃん!廊下に響くから…」

放課後の空き教室で目の前に勝己くん、その隣に焦凍くん、私の右隣に緑谷くんが座っている。

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夢乃雲(プロフ) - 黒胡椒さん» ありがとうございます!がんばります(´˘`*) (2020年2月17日 19時) (レス) id: 81d8ea1b81 (このIDを非表示/違反報告)
黒胡椒(プロフ) - こっちも更新まってます!! (2020年2月17日 14時) (レス) id: e2f590a1cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢乃雲 | 作成日時:2020年1月14日 0時

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