82話 ページ13
「んん…いま何時」
部屋に朝日が射し込む。ゆっくりと体を起こして時計を見る。まだ6時過ぎだ。いつもは6時半に起きるけど少し早いくらい。まだ眠い。隣を見ると、弔くんは眠っている。
「いたた…」
身体中が痛い気がする。よくみるとキスマークや歯型が沢山ついていた。弔くんは優しかったのは最初だけで、途中から………うん、恥ずかしいから思い出すのはやめよう。ゆっくりとベットを出てシャワーを浴びた。
「服を着れば見えないかな」
制服に着替えて部屋に戻ったが、弔くんはまだ寝ている。
「髪切らないんですかね…」
髪を触っていると、
「…朝か」
「すみません、起こしちゃいましたね」
私をぼーっと数秒見てからサラッと私の髪を触った。そしてニヤッと笑って、
「…いってらっしゃい」
「いってきます!」
返事をすると、弔くんはまた寝始めた。なんだか機嫌が良さそうだった。いつもは学校に行くの少し嫌な顔するのに。
「黒霧さんおはようございます」
「おはようございます癒月A。死柄木弔のケガは治りましたか」
「ちゃんと治りましたよ」
「ありがとうございます」
ちゃんと朝ご飯を食べていつも通り登校した。
「Aおはよう!」
「おはようございます!」
朝からクラスメイトに会って挨拶された。
「そういえば昨日のことニュースでもやってたね〜」
「そうですね、警備が心配ですね」
フワッと風が吹いた。夏に近づいていて暑くなってきたから涼しい。あれ?クラスメイトが何故か顔を赤くして手で口を隠している。
「どうしましたか?」
「…A……それはもしや…」
「えっえ!?どういうことですか!?」
「…首」
急いで手鏡を出し、髪を後ろにして首元を見る。キスマークがシャツの襟からはみ出ていてはっきりと見えていた。もしかして弔くんが機嫌良くいってらっしゃいと言ったのは、これが付いているのが確認したから…!?
「もしかしてこれのこと…ですか?」
するとクラスメイトはコクリと頷いた。人に見られると思って無かったから恥ずかしくなってきた…。
「こ、これのことは内密にしてください…」
「わっわかったわかったってば!」
「絶対わかってないですねーー!!!!」
「それでそれで相手は!?」
「も〜〜〜」
教室に着くまでずっと相手を問い詰められた。相手が昨日雄英を襲撃していた主犯とは言えないので、なんとかはぐらかした。
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夢乃雲(プロフ) - 黒胡椒さん» ありがとうございます!がんばります(´˘`*) (2020年2月17日 19時) (レス) id: 81d8ea1b81 (このIDを非表示/違反報告)
黒胡椒(プロフ) - こっちも更新まってます!! (2020年2月17日 14時) (レス) id: e2f590a1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢乃雲 | 作成日時:2020年1月14日 0時