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春の甘い時間 ページ6

「…じゃあ…」

 先生が手を伸ばしてきたその時

 …ガラァッ!!

 と、生徒会室のドアが開いた。

 その先には…

 「…なにやってんの?暁先生」

 という

 …伸也の姿があった。

 「…チッ…!」

 暁先生は私の手首からネクタイをとり、ドアへとむかっていった。

 …声が本当にでない。

 暁先生は伸也になにか耳打ちすると生徒会室から出て行った。

 「…A…」

 伸也がこっちに歩いてくる。

 同時に恐怖心から涙があふれた。

 顔を伸也と反対側を向いて隠す。

 やだ、見ないで。泣き顔なんて見られたくないよ。

 ひっしに抑えようとする感情もすぐあふれてきてしまう。

 「…ぅっ…!」

 ポタッポタッと冷たい床に涙が落ちていく。

 やっぱりしんようできない。男の人なんて。

 …もう、無理だよ…!

 その時

 ザワザワと廊下に人の会話音などが聞こえ始めた。

 ふと時計をみると2時。

 …やばっ!給食の時間終わっちゃってる!

 でも立ち上がろうにも力が出ない。

 「…っー…!」

 そろそろ生徒会室の前にも人が通り始めそうだ。

 やばい、泣き顔みられる…!

 するといきなり視界が真っ暗になり、つかまれた感じがした。

 「…えっ!?」

 次の瞬間、気が付いた。

 生徒会室の教壇の後ろに連れてかれ、私はそこで伸也に抱きしめられているということに。

 「…ちょっ!?ど、どいてっ!」

 少々鼻声だがすまない、ほうっておいてくれ。

 伸也の腕を外そうとするが外れない。

 そして同時にカタカタと自分が震えているのがわかった。

 同時に、伸也が離れる。

 「…わっわりぃ…その…みられたくないだろうと思って…」

 伸也はこういう時すごくやさしい。

 目をそらしながらいう伸也はふつうにかわいく思えた。

 「…優しいんだね」

 私がボソッとつぶやくと伸也の方が少し揺れた気がした。

 「べっ…べつにっ…?」

 「嘘。優しいじゃない。」

 「…そ、そう…なのか?」
 
 「…うん。すごく」

 何気ない会話。

 だけど、今までで一番温かく感じた。

 その時手になにか暖かいものが触れた。

 「…え?」

 みると伸也の手だった。

 ドキンッ…

 今までとは違う心臓の高鳴り方だった。

 不思議…

 「しばらく離さねーからな」

 ニヤッと笑いながら言う伸也。

 …私はなぜかいやな気はしなかった。

 「…私だって離さないからねっ…?」

 そうつぶやいてみた。

春の甘い時間2→←春の危ない時間


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設定タグ:恋愛 , カゲ , ドS   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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ほり(プロフ) - 続き待ってまーす! (2016年8月17日 17時) (レス) id: a9a47f2958 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーとりぼん(プロフ) - キャー/// 伸也Sですねー!S好きです!更新頑張ってください♪ (2015年4月9日 14時) (レス) id: 893261c0c1 (このIDを非表示/違反報告)
じゅり(プロフ) - キャーー!!伸也がヤバイ///続編が気になりますっ! (2015年3月31日 17時) (レス) id: 308a10c3b4 (このIDを非表示/違反報告)
こうちゃん - 葉月さん» ギャー♪ヤバい…s大好きなんです!!これからも頑張って下さい(^^) (2015年3月30日 13時) (レス) id: 188b995e74 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちー - 続きが気になります!伸也くん、いいですね!S、好きです! (2015年3月30日 12時) (レス) id: f8c7f97da8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉月 x他1人 | 作成日時:2015年3月28日 9時

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