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「飲みすぎじゃない？」
「だって楽しかったんだもん」
「それは分かるけど、
ほんと何かあったらどーすんの？
少し抑えられない？」
「…………………」
「俺はAが心配だから言ってるの」
「うん……ごめんなさい…」
太輔の真剣な眼差しにシュンとなるわたし。
「…今度からもう少しお酒抑えて、
もう少し早く帰ってくること！……できる？」
「できる！……………たぶん(小声)」
「あ？」
「でっ、できる！できます！
……………なるべく(小声)」
「おいこら」
“しょうがねぇなぁ”と言って、
ハハハッ！と大きく笑う太輔に
もう一度抱き着いた。
「太輔…」
「ん？」
わたしの背中に太輔の腕が回る。
「心配かけてごめんね？」
「もういいよ」
右手がわたしの頭に伸びてきて
ゆっくりそこを撫でてくれている。
「……お風呂入ってくるね？」
「うん、どうぞ？」
「すぐ入ってくるから寝ないで待っててね？
一緒に寝よ？」
「う〜ん……それはどうかな？」
「えっ」
バッと体を離して太輔を見つめる。
「嘘、嘘。ちゃんと待ってるよ」
柔らかに微笑むその表情にホッとしたのも束の間、
「……その代わり、今日は寝かせてやんねーけど」
ニヤリと妖しい笑みを浮かべながら
わたしの太腿をゆっくり撫で上げる太輔と、
その言葉と行動に赤面するわたし。
長い夜は甘く溶けていく─────
fin.
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作者名：みこ | 作成日時：2019年4月3日 23時
