マイガール (ページ5)

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「それはダメ。ちゃんと病院で開けてもらいな」

「えぇ…なんで～？」

抗議の声を上げるAを嗜めようとしたら、

俺の太腿の上に向かい合わせで跨って両腕を首に回してきた。

「……初めては、たいちゃんがいい…」

「すっげー殺し文句だな、それ」

甘えるような表情と声色を纏って強請るAに

思わず本音が溢れた。

「でしょでしょ？だからお願いっ」

極めつけには

ちゅっ、と触れるだけのキスも落としてきて。

ここまでされたら、本当は願いを叶えてあげたい気もするけど…

「……やっぱりダメ。化膿したりして変に傷になっても困るからちゃんと病院行ってこいよ」

「…………はーい」

“もう！たいちゃん過保護すぎ！”って言われたし、

渋々といった感じだけど

何とか納得してくれたようで安心した。

作戦失敗したAは俺の上から退こうと

両肩に手をついて腰を浮かすけど、

俺は両手で腰を掴んでそれを阻止する。

「たいちゃん、下りられない！」

腰に回った俺の両手をペチペチしながら

“離して”と言う抗議の言葉をキスで封じ込めば、

後ろに仰け反って逃れようとするA。

空かさず右手だけ腰から離して後頭部へと回し、

逃げられないように抱え込む。

「ん、…っは」

「逃げんなよ」

少しだけ唇を離してAの表情を伺うと、

困ったように視線を泳がせている。

「人のこと散々煽っといて」

「ちが、」

「今夜は覚悟しろよ？」

fin.

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