マイガール (ページ12)

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HUG ───From F ページ12

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「たいちゃ～～んんん」

仕事から帰って来たたいちゃんに

勢いよく抱き着くわたし。

「おわっ、」

「ん～～♡」

去年から鍛え始めて順調に育っている胸筋と

相変わらず綺麗な鎖骨の間辺りに

頬を寄せてスリスリする。

「なになに～急になんなのよ」

勢いよく抱き着いたわたしを受け止め、

抱き締め返してくれながらも

少しだけ困惑してる。

「え？だってたいちゃんがメイキングで

ハグしてほしいよ～って、

誰かハグしてくれないっすかって言うから」

「あぁ…(笑)」

胸元から顔を離して見上げると、

優しく微笑んでるたいちゃん。

「さっきまでアルバム聴いてたんだけど、

今回のアルバム凄いね」

「ん？そ？」

変わらず微笑みながら

わたしの頭を優しく撫でてくれている。

「だってさ、たいちゃん居ないのに

たいちゃんにギュッてされてる気分になったよ？」

“なんか、愛する人を無性に

ハグしたくなっちゃった”って付け足せば、

一瞬、瞳を見開いたたいちゃんが

ぎゅーーーっときつく抱き締めてきた。

「俺も。

……俺もAのことギュッとしたいなって

思ったよ」

「ふふっ、………あ！

でも、たいちゃんのジェットは

遠慮しときます(笑)」

「なんでだよ(笑)そこ込みだろ」

「え～～～～！」

わたしの抗議の声と共に

離されてしまった体。

たいちゃんの温もりが消えて少し寂しい。

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