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目を覚ますと、あまりにも至近距離に龍也の顔。
龍｢そんな目見開かないで(笑)
おはよ、｣
『…おはよ。』
寝起きいきなり、こんな綺麗な顔見たらびっくりするって。
何も身につけて無いことに気づいて、一瞬ヒヤッとした。
上も脱いでたから。
こんな火傷見るの嫌じゃないの？って聞いたら、
何度も何度も、
｢Aは綺麗だよ｣って言葉にしてくれた。
龍｢なに、思い出してにやけてんの？｣
『違うし別に』
龍｢まじで可愛かった、｣
今までとは別人みたいに
甘い言葉を次々発する龍也にどうしていいかわからなくて
『なんか私、慣れてなくて嫌だな』
可愛げのないことしか言えない。
龍｢いいよ、俺しか知らないでいてよ｣
『そんな台詞言えるなんて、さすがホスト』
龍｢ぶっ飛ばすよ｣
『龍也相手じゃ勝てない』
同じ布団にくるまって
ふふふって笑うこんな時間が幸せすぎて
一生ここを動きたくなくなる。
『龍也は私にありがとうって言ってくれるけど
私の方がありがとうだよ』
えっ？って顔で私の髪を触る龍也。
『拾ってくれて、守ってくれて、
こんな気持ちを、教えてくれた…』
私たちは出会うべくして出会ったんだと思うよ
なんて恥ずかしくて言えないけど。
『私は龍也が好きだよ、大好き。』
龍｢ありがとう。俺も好き。
…もっかいする？｣
『えー眠い』
龍｢可愛げねぇな(笑)｣
龍也といると忘れてしまう。
自分の過去のこと。
苦しいこと、全部。
でも、逃れられない。
逃れちゃいけない。
それを知らしめるかのように近づく影にさえ
気づかないほどに警戒心が薄れてた。
私はやっぱり
幸せになっちゃいけないって。
→
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作者名：きらり | 作成日時：2017年12月29日 19時
