ビターな林檎＊Ryuya.S. (ページ23)

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『んっ…はぁ、』

龍｢キスうま、さすがじゃん｣

『やめてよ…』

龍也の方こそ、

こんなに余裕のある優しいキスは初めてで。

文字通り溶けて布団と同化してしまいそうになる。

龍｢もう濡れてる？｣

『……』

龍｢そんな可愛い顔もするんだ、｣

さっきの弱りきった姿はどこへやら。

完全に男の顔の龍也にクラクラする私。

あぁ、多分私はこの人のことが好きなんだ。

好き、なんて気持ちは

いつから忘れていたんだろう。

いつの間にか身も心も汚れきった私は

そんな気持ちを持つことも許されないはずなのに。

歯止めが効かなくなる。

『りゅ、…や』

龍｢何？｣

『……す、き…』

龍｢…煽りすぎ、

もういい？｣

頷く間もなく、

硬く大きくなった龍也を受け入れた。

龍｢え、きっつ…｣

『ゆるゆるだと、思って、た、っ？』

皮肉を言えるのなんて最初だけで

どんどん速める龍也に、朦朧とさえしてくる。

果てる瞬間、

龍也の瞳にはまた涙が光っていた。

でもその涙が、私じゃない誰かを思ってのものだってことはわかる。

そしてその誰かが女ってことも。

知りたい、龍也のこと。

龍也が誰を思って泣くのか

私を誰と重ねてるのか_________

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