ねぇ…救って ページ32
ルーナside
そこにいたのは、もう居るはずもない
ル「シュ…テ…ン……？」
…懐かしい人
シ「久しいな、ルーナ」
っ…シュテンだ…声も姿も喋り方も全部私の記憶の中のシュテンとまったく同じ
でも……
ル「なんで…？」
もしかして、生きて……
思わず声に出していたのだろう
シュテンは首を横に振って言った
シ「いいや、俺はもうとっくの昔に死んでる
……それはお前が一番良く知ってるだろ？」
ル「っ………」
シ「ここは、お前の夢の中だ」
私の…夢…？
ル「じゃあ、さっきのゼノ達は…」
シ「全部、幻影だ」
シュテンにそう言われ、ほっと息をつく
…皆は本物じゃなかったんだ…よかった…、
少し安心したところであることに気づく
ル「…シュテンは…？……シュテンも幻、なの？」
ここが夢の中であるというのならそういうことだ
シュテンも私の幻想なのだろうか
シ「いや……」
私の質問にシュテンは言葉を濁らせた
シ「なんつーか…、説明しづらいんだがな……確かに俺は本物だ」
そう言ってシュテンは私の頭を撫でた
頭越しにシュテンの体温を感じる
ル「本物、なの……？」
本当に…？
だとすればなんで私の前に現れたの……？
シ「……お前、
ル「花畑……っ…！」
シュテンの言葉で徐々に記憶が思い出されていく
そうだ、私…そこに行って、それから石版の文字を見つけて………
思わずシュテンを見上げるとシュテンは静かに両腕を広げた
シ「ルーナ、いままでよく頑張ったな」
ル「っ………」
その言葉で、私の中で縛り付けていた何かがプツンと切れた
広げられた暖かくて大きな腕の中に飛び込む
ル「…っ…う…、うっ……、っ……うぅ…」
涙はもう枯れ果てたと思っていたのにつぎから次へとポロポロと溢れ出て来る
シ「…気が済むまで泣いていいから」
シュテンは嫌がることもなく、ただそこにいてくれた
ル「シュテン……、私、ずっと…っ…苦しかった」
シ「あぁ」
ル「シュテンがいなくなってから、どうすればいいか…っ…わからなくて……、辛かった…っ、」
シ「うん」
ル「…っ…、頑張った、がんばったよ…私…、っ……でも、もう……何が正しいのかわからなくなっちゃった…、もう……疲れたよ…」
シ「…………」
ル「ねぇ、シュテン…私を…救って……」
こんなことを言ってもシュテンは困るだけだ
そんなことわかってる、でも……
ただ、助けて欲しかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かりそめの蘇生(プロフ) - ルキさん» 読んでいただきありがとう御座います！個人的にはジェハとの絡みがちょっと少なかったかなと思ってるんですが……、満足いただけたなら幸いです! (2019年6月1日 0時) (
レス) id: b524929db9 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ - とてもよかったです！！私もジェハが大好きなので本当に最高でした！（語彙力 設定からもうすきだったんですけどいざ、読んでみたら泣いてしまいました笑 (2019年5月31日 16時) (レス) id: db7b7d9741 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - ナルト&マギ&銀魂LOVE♪の朱雀さん» ホントですかァァァ！！凄く嬉しいです(≧∇≦) そうですか…作者自身も書いていて悲しくなって来る部分もあって……シリアスな場面は大体涙目で書いてます（笑）完結までよろしくお願いします！ (2019年4月14日 18時) (レス) id: b524929db9 (このIDを非表示/違反報告)
ナルト&マギ&銀魂LOVE♪の朱雀 - ごめんなさいこの小説見て大号泣してしまいました！だって本当に泣けるんだもん←更新少しずつでもいいので頑張ってください！泣かないように努力します← (2019年4月13日 21時) (レス) id: 0c127cafe1 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 乙葉さん» ありがとうございます！そうですねぇ……ゼノとジェハのセリフはニヤニヤしながら考えてますね（笑）あー、今日もゼノくんは可愛いなぁ〜笑笑 (2019年1月18日 12時) (レス) id: 8165317734 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かりそめの蘇生 | 作成日時：2018年11月14日 22時
