あなたの彼氏譲ってください。【及川徹】

23 岩泉side ページ23

明らかにおかしすぎる。



.



『ねえ岩ちゃん！明日記念日だよ記念日！！』

『それ1億回くらい聞いた。』

『ねえどうしよう何しよう〜〜！』

『俺に聞くなボケ』



記念日の前日、及川は鬱陶しいくらいに何度も「明日は記念日」って言ってきたじゃねえか。

何しようって何したら喜んでくれるのかなって、部活に全然集中しないでそのことばかり。



『ねえ岩泉くんとうとう明日だよ〜…』

『おう、そうだな』

『んふふ〜ニヤけが止まんない！』

『ぶっ、面白い顔』



Aだって2年目の記念日をずっと前から楽しみにしてて何をしようって考えてた。

及川のいないところで俺をこそっと呼んで及川の好きなものは何かって聞いてきたりして。


ーーーなのに。




『 …別れたんだから関係ないよ』

『そーだよ岩ちゃん。俺たちもう関係ないから』

『だってAは俺のこと嫌いだから』

『もう俺に関わんなよ…っ』



なんでこうなる？あのAから及川に別れようって言うなんてあり得ない。

しかも及川だって別れてすぐに大して接点もなかった2年の神崎ってやつといきなり付き合うなんて…。




何かあったとしか思えねえ。

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