検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:461,384 hit

03 ページ3





「 …は?何言ってんの? あ、まさか記念日だからって俺を驚かそうって魂胆?」

「違う。別れてって言ってるの。」



朝練を終えて体育館から出てきた徹に『別れて』と告げると苦笑いを浮かべて言ってくる。

いつものように第二体育館にやってきた私に、それも2年目の記念日に言われて困惑してるんだろう。


ーーーでも。




『及川先輩に別れようって言ってください、それだけでいいんです。一週間後にはちゃんと私が訳を及川先輩に話します。』

『 ……うん、分かった。』



普通はそんなこと言われたって、はい分かりましたって素直に言うわけもない。

だけど真っ赤に泣きはらした目で苦しそうにしながら私を見る彼女がひどく可哀想に見えて、私の頭の中にまで『お願い、お願い』と語りかけてくる。

いつの間にか私は何度も頷いて、分かった、と言ってしまっていた。女の子は嬉しそうに微笑んだ。





「なんで?俺何かした…?」

「とにかく、別れて。」

「俺のこと嫌いになったの?もしもそうならそうでハッキリ言ってよ。」



嫌いじゃない、愛してる。

だけど私の脳裏に焼きついた女の子があの泣き顔で私にまた『お願い』と言うのだ。









「 ……嫌い。だから、別れて。」

04→←02



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (371 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
574人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みずたまみさき - 13話でマジか!!??ってなりました…。私も騙されてたっ…! (2019年2月3日 19時) (レス) id: 88a569b2f9 (このIDを非表示/違反報告)
すふれ(プロフ) - イメイラの依頼を受けた者です!イメイラ完成しました!小説の方に載せましたのでご確認いただけたら、と思います!! (2016年2月20日 21時) (レス) id: 0e1328b788 (このIDを非表示/違反報告)
白猫姫@超無気力(プロフ) - 夢ちゃん!新作おめでとう!だいぶ遅れました…;;嘘は取り消せない のこともあって嘘吐くの嫌なのに夢主ちゃん嘘吐いちゃったよ…( ; - ; )これからどうなるか気になるから今から続編見てくるね! (2016年2月12日 1時) (レス) id: c47bd64bfd (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - はい! (2016年2月6日 2時) (レス) id: 3baf7fc7d1 (このIDを非表示/違反報告)
*夢華*(プロフ) - かいとくさん» ありがとうございます!続編の方もまたよろしくお願いします(ノ)´∀`(ヾ) (2016年2月4日 21時) (レス) id: 70e9903264 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:*夢華* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年1月31日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。