嘘は取り消せない。【国見英】

22 国見side ページ23

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ぐわんぐわん、

空がゆがんで見える。


ふらふら、

足取りがおぼつかない。






…なんで、俺はまた

アイツに心を乱されなきゃならないんだ。


１年前もフラれたという衝撃から

毎日がつまらなくなって何もかも霞んで見えて

苦しくて仕方がなかった。




でも、ようやく夕陽という新たな彼女ができて

今度こそアイツのことは忘れて、

曇り切っていた空も晴れわたるだろうと…

思っていたのに。









なんでよりによってまた会うんだ

なんでよりによって塾に来たんだ

なんで俺が教えることになったんだ








なんのイタズラだよ

ふざけんな、もう会いたくもないのに…。









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少し頭を冷やそうか、と

ちょうど通りかかったカフェに入ろうと…





したのだが。






カフェの中に見覚えのある人をみつけた。









あの灰色の髪の男…、烏野の人だ。

その前に誰かが座ってる。









黒髪の、女。

泣いている。

烏野の人が頭を撫でて慰めてる。









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「……ッ」









ドクン____、

心臓が大きく跳ね上がった音がした。

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