嘘は取り消せない。３【国見英】

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俺は、夕陽に全てを話してもらった。



夕陽の実の妹であるAは

１年前に病にかかった。…それも不治の病に。

医者に余命宣告をされたAは、

死を覚悟して、そして俺のことを気遣って




俺のことをフッた。









「Aはね、本当は別れたくなかったんだよ

　今でも英のことが好きなの!!」



そんな夕陽の言葉が、全て耳からすり抜けていく。

だって、だって俺は…。









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『私、実は病気だったの。』


『不治の病って言われて、もう治らないって…』


『英に別れようって言った時はね、

　あと一ヶ月しか生きれないって言われたんだよ』



『だから、私は英に嘘をついた。

思ってもないようなことを言って別れたの･･･』








Aから既に本当のことを聞いていたのに、

俺はその言葉を信じようともせず、

「嘘つくくらいならもっとマシな嘘付けよ」

なんて最低なことも言って。






冷たく接して、

まるで夕陽を抱いたかのようなことも言った･･･。





そんな俺が、今更･･･ッ









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「ねえ英!! 今すぐ病院来て！」

「･･･無理だ」


「そんなこと言ってる場合じゃないのよ!!

　Aは死ぬかもしれないの！！」

「･･･無理だよ」




Aに合わせる顔がない。

もっと、真剣に話を聞いてあげれば良かった。


自分の気持ちに素直になっていれば良かった。

大切な人の苦しみを何も理解せず･･･。









「Aは英のことが好きなんだよ･･･！？」









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「ッ俺は･･････」

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