今日の歪 3

今日のわんこ　125号　続き ページ50

次々となぎ倒していくAに隊員は叫ぶ。

キッチン1「トリモチ用意しろ！」

キッチン4「はい！」

A&歪「！」ﾋﾞｸｯ

トリモチの言葉に反応して歪はすぐさまキッチンを後にする。

歪「僕、部屋に戻ってますね…！」

そう言って全力疾走でキッチンを後にする歪に手を伸ばして叫ぶA。

A「嫌ぁぁぁあ！！歪！助けて！！！」

歪「ごめんなさい！！！Aさん！！骨は拾います！！」

………
……
…

ヨタヨタしている間に自分の部屋にたどり着き、部屋に入る。

真っ暗な部屋に明かりをつけてこっそり隠しているかんざしを取り出した。

かんざしを紙袋越しに撫でながらベットで横になる。

歪「(今日…Aさんにこれを渡す…！)」

かんざしの贈る意味は【あなたを守ります】。

真剣に選んだそのかんざしを大事に大事に持って深呼吸をする。

そう言えば、誕生日会は何時からなのだろうか。

一成さんたちにも伝えなくちゃ。

いろんなことを脳内で呟く。

妙な緊張感に息を飲んでいると、もう一つの贈り物を思い出す。

歪「あ…(そうだ…)」

歪はベットから起き上がるのと同時にポッケから着信音が流れる。

歪「？」

歪はズボンのポケットからスマホを取り出すと、液晶は【楔所長】と表示して本体ごとブルブルと震わせている。

歪は通話ボタンを押して耳に当てて「はい。」と答えればいつもの陽気な声が聞こえてきた。

所長【ひっずみくーん！ちょっとこっちまで来て〜！超至急！！】

歪「はい、分かりました。」

歪は隠してある指輪は後回しにかんざしはジャケットの内側ポケットに入れて急いで所長のいる実験室へと足を運んだ。

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