今日のわんこ 29号 ページ34
私はりんごを並べた皿を持って歪の部屋に行く。
A「歪、入るわよ。」
けど、返事がない。
A「？歪？」
ドアを開けて中を覗くと、歪はベッドで横になっている。
顔がよく見えない。
私は部屋に入って歪の顔を恐る恐る覗く。
歪「うぅ…うっ……ごめん…なさい…いたいよ……おかぁさ……。」
A「(うなされてる！)おい！歪！！起きろ！！歪！！！」
私は脂汗をかいてうなされてる歪の肩を大きく揺らして起こす。
歪「！ﾊｧﾊｧ…ﾊｧ…ﾊｧ…！？」
A「歪…だいじょ…」
目にかかってる髪を優しく直してあげようとすると、歪は咄嗟に両腕で自分の顔を隠す。
いや…守ると言った方が正しいのかもしれない…。
歪「ごめんなさぃ……お願いだから…痛くしないで…。」
顔を隠す腕の隙間から歪の頬に涙が流れ落ちるのが見えた。
A「………歪」
私は優しく包み込むように歪を抱き締める。優しく触れるようにでもどこか心強く。
歪「！」
それに続けて歪の頭を撫でる。
A「大丈夫…私がいる。だから…そんなに怯えるな…。」
歪「うっ……ひくっ…ぅ、うぅ…。」
腕の中で小さくなってる歪は静かに泣き出すと、私は引き続き優しく背中を流すように擦る。
歪「う…ｼｸｯ……ｽﾞﾋﾞｯ…ひっ…うぅ…あぁ…」
A「よしよし…大丈夫…大丈夫…。」
子供のようにぐちゃぐちゃな顔をしながら歪は私に抱き返す。
私もゆっくりとあやすように抱き締めた。
歪「スー…スー…」
少し経って歪はすぐに寝落ちた。
泣いたのと熱のせいか眠りは深いように感じた。
A「(良かった…。……私、歪のことあんまり知らないかも…。知りたい…でも……)」
私は泣いて赤くなってる歪の目尻をそっと撫でる。もう片手は歪が握ってからそのままにしている。
A「(温かいな…)」
私もベッドに伏せながら眠りに落ちていた。
数十分後
歪「すみません…りんご…。」
A「あー、黄色くなっちゃったね…。どうする？新しいのあるか見てこようか？」
歪「いえ、それ食べたいです。せっかくウサギさんになってますし」
A「うん、じゃあはい。りんごの皮も栄養良いから食べな。」
歪「はい。いただきます。」
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カギ(プロフ) - ? ?*ジョーカーさん» コメントありがとうございます！気に入ってもらってとても嬉しいです！最近、続編も出しましたので良ければそちらもお楽しみください！ (12月12日 12時) (
レス) id: 0f9522b1c1 (このIDを非表示/違反報告)
? ?*ジョーカー(プロフ) - めちゃ好きなストーリーです！！続きも楽しみにしてます！！ (12月11日 22時) (レス) @page15 id: d4c44e022b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カギ | 作者ホームページ：http://kogakogaminemine1321%45
作成日時：2023年9月9日 20時
