検索窓
今日:122 hit、昨日:60 hit、合計:9,330 hit

今日のわんこ 12号 ページ16

最近、よく何もないところでつまづく。

仕事が終わると、私は靴を脱いでいろんな角度で見る。

A「あ、靴底剥がれてんじゃん。」

両方の靴底は今のに剥がれ落ちそうな程にボロボロだった。

A「えー、接着剤とかあったかな…。」

引き出しを引いて軽く漁って数分後

A「(まあ、なんとなく分かってたけど…)ない…。(うーん、今日新しいの送って貰うとして届くまで履けるかな…コイツ…)」

軽く靴底を押すと、それがトドメだったらしく指を離した瞬間ボロッと床に落ちた。

A「あ。……あー…マジか…。」

替えはあることにはあるんだが……

私はクローゼットを開けて下に置かれている白い箱を取り出した。

翌朝

キッチン1「で、替えはそれしかないと…」

A「うん…。」

今日の私は普段よりも数センチ程背が高くなっている。

私は下を見ると、女性だけもらう白いヒールを履いている自分の脚が目につく。

普段こんなもの履かないものだから走るはもちろん、歩くだけでも一苦労だ。

とりあえず、洗濯物もバランスに苦戦しつつ終わらせて今は料理に戻った。

隊員たちにも今日は配膳までしなくていいと言ってくれて頭が上がらないくらいだ。

歪「こんにちは。」

A「おぉ、歪。」

少し体を歪の方にズラすと、下のヒールがコツンと音を鳴らす。

歪「はい、院長のお盆を返しにき…」

歪は私と目が合うと、突然目を大きくして黙る。

キッチンズ「?」

A「?どうした?」

歪「Aさんが大きくなった…。」

まるでハトが豆鉄砲を食らったような顔をして呟く歪。

私はそんな歪の頭上をチョップしながらツッコむ。

A「下を見ろ下を。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

歪も履いてみた。

歪「(サイズが小さい…。というかっ……)た、助けてくださいっ…。」

歪は膝を中途半端に曲げながらその場に動かず、体全身カタカタと震わせていた。

必死に両腕を前に出しているが、履いた場所がまずかったかどこにも手が届かない位置で少し半泣きで困っている歪に笑うのをこらえながら歪の手を取る。

A「とりあえず、テーブルまで引っ張ってやるよ。」

歪「っ!!待って…ください…。あ、歩けないのでゆっくり…お願いします。」

あまりの必死さにAは少しだけ驚く。

A「…う、うん。(本当に男性ってヒールダメなんだな…。)」

その後、二度とヒールは履かないと誓った歪だった。

今日のわんこ 13号→←今日のわんこ 11号



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
設定タグ:桃源暗鬼 , 桃次歪 , オリジナルストーリー , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

カギ(プロフ) - ? ?*ジョーカーさん» コメントありがとうございます!気に入ってもらってとても嬉しいです!最近、続編も出しましたので良ければそちらもお楽しみください! (12月12日 12時) (レス) id: 0f9522b1c1 (このIDを非表示/違反報告)
? ?*ジョーカー(プロフ) - めちゃ好きなストーリーです!!続きも楽しみにしてます!! (12月11日 22時) (レス) @page15 id: d4c44e022b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カギ | 作者ホームページ:http://kogakogaminemine1321%45  
作成日時:2023年9月9日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。