【呪術廻戦】そういうつもりじゃなかった！

デートに苦難はつきもの！ ページ9

(Request by さかな 様)


「Aこのお店行きたがってたよな、明日一緒にデートしよ」

「A明日暇だろ、俺に付き合え」

「A、昨日髪ゴムがなくなったと言っていたよね、実は私もなんだ、明日一緒に買いに行かないかい？」

「「「は？？？」」」

とある日の放課後、一触即発……というか触れて爆発した後な気もするが、とりあえず何で明日自分がフリーなことを知っているのか問いただしたい気分にAはなっていた。そして聞いても誤魔化されることを知っているので口を閉ざす。

「クズ共は勝手にそれぞれ行けよ」

「は？？？硝子こそ勝手に一人でカフェ巡りでもしてろよ」

「カフェとは一言も言ってない、盗み見かよキッショ。つーかA誘うなら最低限何処にとか伝えるだろ普通、今の時代亭主関白は疎まれるぞ」

早速戦いの火蓋が切られた。大体こういうのは家入から始まる。初めて見たときは『しょ、硝子ちゃん落ち着いて……!?』と焦ったものだが、今Aの目に光はない。慣れって恐ろしい。

「まあまあ二人とも、Aは明日私と出かけるんだ、不毛な争いはやめた方がいい。Aが怖がってしまう」

「「お前(オマエ)こそ一人でダ◯ソー行ってろ！！！」」

罪なきダ◯ソーがここで巻き込まれてしまった。
いいよねダ◯ソー、ほぼ100円で良質なものがほとんど手に入るし。ごめんね巻き込んで……と良くわからない方向にAは思いを馳せ(現実逃避す)る。

「……というか聞いていれば二人の予定は明日じゃなくても良いものだろう。生活必需品の買い出しが一番急を要する。つまり明日は私とデート、はいQED」

「勝手に結論出すな、だからクズなんだよ」

「つーかちゃっかりオマエもデートって言いやがって」

集中砲火を浴びるが、夏油はてんで気にした様子を見せない。馬耳東風、馬の耳に念仏。せめてそういうところさえ直してくれれば、というのはないものねだりである。

「というか悟は？結局何処へ行く気なんだ？」

「あ？本家」

『……ホンケ？？？』

今までだんまりを決め込んでいたAでも流石に反応せざるを得ない。

「A連れて挨拶に行くんだよ」

『(全力で既成事実を作ろうとしている……！？)』

行動力と権力がピカイチの男に行動されては困る。
五条との約束は死んでも断ろう、とAが考えていると、全員がぐるりとこちらを向いた。

「「「で、明日は誰と出かけるんだ？？？」」」

断ったら死ぬ。本能が訴えかけてきた。

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