【呪術廻戦】そういうつもりじゃなかった！

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家入が裏ルート”闇医者“になったり、五条の借金が膨れ上がったり、夏油が5回くらい財布を拾ったりと波乱が起きつつ、何だかんだ中盤まで進んだある時。

『皆結構色んなこと起きてるのに、私あんまりイベント起きないな……？』

「五条みたいな借金地獄よりはいいでしょ」

「イベントを求めてんなら半分やるよ、借金」

「流石に500万の借金は私でもキツイかな……」

「何でオマエが肩代わりする前提なんだよ」

五条よりはマシ、と言われれば正論なので何とも言えない。
それに一応先頭は守っているのである。でも少しくらいはイベントを、と思いながらルーレットを回してコマを進めれば、通常マスとは色が違うマスに止まる。

「何だかんだAが一番最初に“全員ストップマス”に止まったな」

家入がそう言うと、人生ゲーム初心者の五条が不思議そうに首を傾げる。

「何のマス？それ」

『あ、結婚だ』

「「は？？？」」

男2人がぐりんとAの方を見る。

「は、おま、け、結婚すんの…！？！？」

『え、うん、するけど……？』

「Aはきっと騙されてるよ、どこの男に唆されたんだい？また例の猿に？」

『夏油くんは勝くんのこと言ってる？いや、騙されるとかそういうのではなく……』

「クズ共はほっとけ、ほら車にピン差しとけ」

家入が取り出してくれたピンをありがたく受け取り車に刺そうとするが、ふと違和感を感じる。

『……あれ、ピンク色のピンなんだ？ピンクって女の子のイメージあるけど』

首を傾げれば、目の前の家入も不思議そうに首を傾げる。

「結婚するだろ、私と」

至極当然そうな顔をされてしまえば、納得する以外の道はなくなる。

『そっか』

「「待て待て待て」」

受け取ったピンは五条に奪われ、夏油は今にも家入にピンを刺されそうなAの車を没収した。その際家入から特大の舌打ちを貰ったがそれどころじゃない。

「硝子、抜け駆けはダメだって君が散々釘刺してたじゃないか」

「私は例外」

「AはAで何納得してんだよ！！」

『硝子ちゃんが言うならそうなのかもって……？』

「自我を保て！！！」

とりあえずこのままではゲームが進まないので正気を取り戻させ、車を元のマスに戻す。

「……じゃ、とりあえずこれ(俺)を乗せろよ」

そういいながら手渡された青いピンに、今度は夏油が立ち上がる。

「いや、これ(私)を乗せると良い」

「だから私が乗るんだよ」

最終的に見えない旦那(空席)となった。

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