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Aが帰ってくる数時間前。
「「!おかえ―――」」
「A!オマエが食べたがってた100食限定幻の―――んだよ、オマエらだけか」
ショッパーを高々と掲げて共有スペースに来た五条は、視界にAがいないことを確認するとわかりやすく落胆した。
共有スペースにいた家入と夏油も、帰ってきたのがAではないことに落胆する。
「悪かったな私達で。あと気分的にはこっちも同じだよ悟」
「その幻のやつ、私達の分無いの?」
「あるわけねぇだろ、自分自身の行動を振り返れ」
それぞれ任務に旅立ったときは基本的にA分の土産しか買って帰ってきたことないな、と2人は思う。確かに買うわけなかった。
「つーかAは?」
「珍しいな、悟なら知ってると思ってたけど。Aは任務だよ、しかも5件」
「………は???」
手から滑り落ちたショッパーを家入がキャッチする。中身を物色する前に五条に奪い返されてしまったが。
「まあ珍しいとは思ったよね〜、五条以外と共同任務でしかも夜中まで!何も言わないから”獅子の子落とし“系男子にジョブチェンジしたかと思ったんだけど―――」
そう言いながら、家入はちらりと五条を一瞥する。
「―――そーいうわけじゃなさそうだね」
明らかに青筋を立てる五条は、壊すんじゃないかと思うくらい勢いよく携帯の操作を始めた。
「クソジジィ共が、懲りてねぇのかよ……。つーか傑、今日任務一緒なの誰」
「何で私が知ってると思ったんだい?佐藤さんだよ、2級の」
「夏油ネットワーク怖〜〜」
タバコを口に含んだ家入はコロコロと喉を鳴らして笑った。
家入自身はそう笑っているが、彼女も彼女で色々と―――今回は割愛するが。
「前の田中さんもだけどさ、五条の言う処分って何なの?」
「エンドレス遠地での任務」
例えば田中の場合、北海道での任務を終えたと思えば北陸に飛ばされ、さてやっと帰れると思えば沖縄での任務―――と東京による暇さえ与えない、名前の通りエンドレス遠地任務なのだ。
「それでね悟、疲れて帰ってくるであろうAを癒やしたいよねって話をしてたんだ」
「ふーん、良いんじゃね。で?何すんの?」
携帯から視線をそらさず返答する五条に、2人は息を揃える。
「「Aに仕える!!」」
ガシャン、と五条の手から携帯が滑り落ちた。
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夢のわたあめ(プロフ) - ユナさん» お返事遅くなってすみません💦コメントありがとうございます!!!肉こそが全て、と思っている男子高校生らしい選択肢…… (12月10日 22時) (レス) id: 4fd2da77ee (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - お疲れの夢主を癒す話めっちゃ大好きです!「fish or chicken?」ではなく「肉or肉」で大爆笑しちゃいました! (11月24日 18時) (レス) id: c2a36c0403 (このIDを非表示/違反報告)
夢のわたあめ(プロフ) - 茶々さん» こちらこそありがとうございました!是非ピンクのピンを受けとってくださいまし……!✨ (9月27日 7時) (レス) id: 4fd2da77ee (このIDを非表示/違反報告)
茶々(プロフ) - 人生ゲーム書いていただきありがとうございます(๑>◡<๑)硝子のツッコミといい私と結婚するだろのセリフヤバすぎます!ときめいた😍‼︎自分もピンクのピン欲しいっ (9月27日 0時) (レス) id: fe39496f9e (このIDを非表示/違反報告)
夢のわたあめ(プロフ) - 茶々さん» 2回目のリクエストありがとうございます!!全力で人生ゲームを遊ぶ4人、素敵なシチュですね……✨更新再開後執筆させて頂きます! (9月8日 18時) (レス) id: 4fd2da77ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢のわたあめ | 作成日時:2023年8月8日 14時