25時、マリオネットは踊りだす【2j3j】【prsk】

消えたいの ページ32

『…何、これ』



見覚えのない動画が、私のチャンネルにプレミア公開されていた

出てきた白髪ツインテの子は、“初音ミク”と名乗っていた



あの、バーチャルシンガーの…？



信じられなかった。でも、、これは正真正銘現実だ

受け止めなきゃ。


嗚呼でも、スマホの通知は確認しなきゃ……



そう思って、スマホを開くとふと、とあるファイルが目に入った


『…untitled』


あの不思議な夢を見たあとスマホに入っていた曲のファイルだ。




『………』


疑いしかなかったが、私の手は自然とその曲に引き寄せられていた


そして



視界が真っ白くなった。


次に目を開けてみると



何もない、鉄骨だけが無造作に突き刺さっている場所に辿り着いていた。


『…ここは、、』


プレミア公開で、確かこんな背景だった気がする

それに夢でも来た気が……確か、“誰もいないセカイ”だったか

……意味がわからない。
私に都合はいいけれど

取り敢えず歩いてみよう。何か見つかるかも………





？？『〜〜♪』


『え…？』



歌声が聞える。それを頼りに足を進めると、



『…ミク？』


プレミア公開の時にも出てきたバーチャルシンガーの姿がそこにあったのだ

前は、“まふゆ”がいたんだけど。


ミク『あ…A……』

『ミク…だよね。

ねぇ、、あのプレミア公開、何？』


ミク『……私は、Aに本当の想いを見つけてほしい。』


本当の、想い？


『………そんなの、とっくの昔からわかってるよ。』

ミク『え…？』


ずっとずっと、想ってた





『私は消えたいの。もう、見つけられないから』




ただ、それだけなの

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