宛もなく彷徨い続け (ページ7)

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6話　ケータside ページ7

『おはようケータくん！』

朝、A姉ちゃんと約束していた場所に着くと、A姉ちゃんは既に来ていた。

ケータ「あれ、待ち合わせって…」

『早く来すぎただけだから気にしないでww』

あ、そっかA姉ちゃんって予定よりすごく早く行動するんだ！

『いやぁ、一年ぶりだなあ楽しみだなあ！』

…でもちょっと分からない。

A姉ちゃんの家族は普通に死んだわけじゃないのに。

どうしてそんなに笑えるんだろう。

ケータ「無理はしないでね。」

『五年経つんだよ、毎年悲しんでどうするのww』

分からないよ、オレだったら毎年泣いちゃうのに。

『お弁当作ってきたから、あっちついたら食べようね！』

まるでピクニック感覚だな。

ケータ「うん。」

悲しくは、ないのかな。

『さてさて、今年は何が起こるかな。』

ケータ「？何が？」

『毎年何かと怪奇現象が起きてるんだよ！』

…怪奇現象!?!?

ケータ「ええ!?」

『だから会えたらって話！』

もしかして…それって、妖怪のしわざ？

『これだから毎年わくわくしちゃうんだよねぇ！』

…A姉ちゃんは、強いのかな。

それともちょっと、おかしいのかな。