流れ星が六つ ページ6
人殺しは、出来ない。
なぜ、この事を話すのか。
それは、一つ目の原因が彼女にある…と少年に依頼されたものだから。
穏便に暗殺するか、美しく始末するかは好きな方を選べとのこと。
『でも、理由をなしに殺すのは、良くないと判断したから離れてやったんだよコッチは…ﾊｧ。』
だったら、人造人間を造らなきゃいい話じゃないか…。
どうせ、あの少年のミスだろう。なのに、私に押し付けるとはどういう事だ？
『暗殺を依頼されるとは、とんだ悪夢だ。さて、此処の部屋は…。』
地図を渡され、各地のエリアを探索しながら既に把握しておく。
少年と彼女以外、スタッフと交わすことなく一人で探索している時だった。
何人かすれ違ったが、向こうから挨拶されることなく、無視されていることもなく。
_____各々に感情というものがなかったのだ。
これはこれで、私のペースとしてやりやすいのは、有難いと思う。
別に不法侵入者ではないし、
このスーツを身につけていることで一員として勘違いするのは、セキュリティの甘さにドン引きする。
『次は、温室もあるのか。』
如何にも、植物を愛する人にとっては欠かせない、温室施設が管理されていた。
謎の大きなカプセルに入られた植物、長方形や円柱型のガラスケースで保存されている植物…。
まるで、数学と生物がお互いに掛け合わせ、生命の保存法の為に造られて出来た施設だと関心した。
『これが、進歩という奴だな。』
??「君、だれ…？此処でなにしてるの。」
せめて、刃を向けなければ完璧だったのにな…。
この人の背景に気付かなかった___否、声を殺して私の背後に近付くのは、疾しいな。
『荒らしに来ているのでは、ありません。
探索をしていたら、此処の植物達を見て感動したのです。御声を掛けずに入り慕ってしまい、すみません。』
??「な、なーんだ。宇宙人じゃなかったんだね。僕の勘違いだった…ごめんね！」
なんでだよ。何処をどう見て地球外生命体に捉えるんだ。
刀に、白の軍服が似合うこの男は…あの少年と似た、
幹部職か何かに務めている方なのだろうか。
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作者名：み〜と | 作成日時：2024年1月7日 19時
