そして世界は、夢を見る【d!】 (ページ15)

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流れ星が十五個ページ15

恐怖_______

それは、誰もが心を襲う、一種の刃。

この男の眼には、心臓に刃で向くかのような…。身体の言う事が効かない。逃げたい。逸らしたい…。

os「ん？どうしたん、石みたいに固まってん。ふふっ」

ｺﾃﾝとあざとさのある、頭を傾きながら微笑んだ。

しかし、彼の指は、まだ唇の位置に置いたままだった。

だから、逃すつもりはないらしい…。

『……っ。』

os「事情は把握しとる。cold sleepから目覚め、理由無く女の殺害を依頼され。オマケに、地球を救う使命やと。」

そう言って、指先で下唇をなぞるのを繰り返す。

変な感覚に痺れて、イラッとする。良い加減にして欲しい。揶揄うのはもう______

os「うんざり、するんやろ？顔に出なくても、分かるんや。」

『…な、なに？』

os「知りたいん？嬉しいなぁ、俺に興味持ってくれてん♪俺が、アンタを開発した____ Developer.

そう、この俺がアンタのご主人様や。」

os「あ、なんそれって思うやろ？

その眼、その髪、その身体、その唇、全てアンタそのものをコピーした。______人造人間を造ったのは、俺や。」

ただのストーカーしか思えない…。

os「ストーカー？それは、流石に傷つくわぁ…。俺はアンタの為に、24時間365日掛けて造った成果やねん。」

駄目だ…胃がウズウズする程の気持ち悪さに、限界が来る。

os「はぁ…。口に出てへんからって、冗談と思うん？_______Aちゃん？」

名前が出された途端、気づいたら扉に駆け出した。

しかし、扉が開かない…。まるで、壁に塞がれたかのように、閉じ込められたのだ。

『キ、キミは…何？なんなの…なんで。』

混乱と恐怖が重なり、逃げ道を見失った獲物は…。

ほら、背後にアイツが立っているではないか。

頭の危険信号が赤く光り、顔を見ると、再び思い出してしまう…。

そして、肝心なのは______なぜ、声が聴き取れないのか？

os「言ったやろ。俺がアンタを造った、ご主人様やって。

ついでに、その『こころの声(モノローグ)』は、俺からのサプライズや。どうや、気に入ってくれたん？」