流れ星が十三個 ページ13
次に、二つ目では研究所。
専門分野は、科学に関する研究らしい。
研究所の前には、扉越しにｷｬｰｯ！ｷｬｰｯ！と猫撫で声な黄色い声援…。これもまた、面倒くさいことになる。
ut「科学は全て解決するんで。ハイ。という事で、お嬢さん。僕とお茶でもせん？あっ、連絡交換でもするん？」
『しません。お邪魔しましたー。』
ut「まーって待て待て。求人応募、見てくれたんやろ？いやー、僕としては非常に困っててん…。」
『はぁ…。』
早くまともな奴と、話を済ませたい。
彼と話す前までは、女性スタッフ達がウキウキと退出するのに30分も掛かった。もう疲れた…。
何もしてないだけで。
『人手が足りないと聞いたので、冷やかしに来ました。』
ut「正直過ぎるやろ。いや、あのな？科学について熱心に研究する必要は、まぁ無いねん。
例えば、恋のお悩みに必要なアイテムを開発するっちゅうわけや。understand？
(とは言っても、効果的かどうかは実験体にされるんやけど。あっ、でもこの子やったら…。ヤr)」
『嫌です。』
ut「なんでやねん！」
汚ねぇんだよ、こころが。科学を舐めてんのか。
というか地球よりも遥か彼方、この宇宙自体に問題あり過ぎる。
退出しようと試みるが、駄々捏ねる糞野郎に止められる。
ut「いや、ホンマに行かんといて下さいっ！このままじゃ俺、ウサギのように死んでまうんです！」
『じゃあ、シネ。』
ut「えぇっ、辛辣ぅ！？(ふ、ふん！おもろい、女。)」
??「いや〜鬱くん鬱くん。また、お客さんを困らせたらいけないよ〜。」
すると、知らない男の声が入ったことで、ウツという男に解放された。
唯ならぬオーラで実験室を凍らせる。純白の白衣にそぐわない、怪しげな狐面で真実を隠す、謎の科学者が現れた。
ut「あの…お客さんの前で、"また"っていうのもやめて貰て下さい。Dr.
Dr.「まぁまぁ。いやー遂に完成した、この大っきい注射器を！
この怪しe…ｺﾎﾝ、素晴らしい緑色のエキスが見えるかい？
これは、『お父さん元気盛り⭐︎盛りアドレナリンjuice』だぁ。とういう事だから、鬱くん！」
ut「嫌ですっ！！」
Dr.「まだ何も言ってないぞー！」
……二人のやり取りをしているうちに、私は無事に脱出した。
すると、実験室から唯ならぬ焦臭さが、充満したのを知らないフリをすることにした。
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作者名：み〜と | 作成日時：2024年1月7日 19時
