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今日は手術当日。
あのあと翔先生に手術受けるって言ったら、ほんとに！！？ってめちゃくちゃ喜んでくれて、すぐにいろんな手続きをしてくれた。
ほんと、翔先生にはいっぱい感謝しなきゃな。
「慧ー、そろそろ時間だけど大丈夫？心の準備は」
手術着に着替えて移動ベッドに寝かせられている俺の顔を翔先生が覗き込む。
「うん、大丈夫だよ」
「あのな、実はどーしても今慧に会わせてほしいって言ってるやつらがいるんだけど…」
？
今？
「伊野ちゃん！！」
「えへへ、ごめんね忙しいときに」
……え！！
「大ちゃん！光！…と薮も！え、�睫擇癲�？」
「よっ」
「やっほー伊野尾くん」
「どうしても手術前に伊野ちゃんに会いたいって大ちゃんが聞かなくてさー」
「いや、俺は伊野ちゃんに頑張ってって言いたかったの！直接！」
大ちゃんがぎゅっと俺の手を握る。
「ふふふ、ありがとね、みんな。来てくれて嬉しい」
「伊野ちゃん、手術頑張ってね。応援してる！」
「うん、ありがと光」
「頑張ってこいよ。待ってるから」
「わかった。薮も受験頑張ってね」
「おう」
「伊野尾くん、元気になったら海連れてってあげる」
「やった！楽しみにしとく」
「じゃ、そろそろ行こうか」
翔先生が看護師さんたちに合図をして、ベッドに手をかける。
「みんな、俺がんばるよ。絶対治して帰ってくるから待ってて」
みんなはうん、と頷きながら頑張れ！と送り出してくれた。
やがて手術室の扉が開いて、みんなの声が聞こえなくなる。
ちょっとだけ怖い気持ちもあるけど、きっと大丈夫。
だって執刀医はなんてったってあの名医……
「慧くん。改めまして、今回執刀する二宮です。よろしく」
そう、この病院で1番腕がいいと噂の二宮先生。
翔先生が俺の手術をしてくれないかって直々に頼んでくれたらしい笑
「よろしくお願いします」
「俺もニノのサポートで入るからな」
翔先生が横でぐっと親指を立てる。
「はい、ちょっとチクッとするよー」
「っ…！」
「すぐ麻酔効いてくるからね」
はあ、いよいよだ…
「大丈夫、必ず治すよ」
俺が不安そうな顔してたのか、二宮先生が優しく微笑みかけてくれた。
その笑顔を見たらなんだか安心して、気づいたら深い眠りに落ちていた。
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作者名：わんころもち。 | 作成日時：2022年9月9日 20時
