Wonderland Dream (ページ4)

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大ちゃんは俺の大好きな親友。

学校に行くことすら叶わなくて友達がほとんどいなかった俺と、ずっと一緒に居てくれた。

…大ちゃんだけは、俺を見捨てなかった。

ﾋﾟｺﾝｯ

大貴いのちゃん、熱下がったー?

「あ、大ちゃん」

慧下がったよ!

大貴よかった!じゃあ今日会いに行ってもいい!?

慧うん!待ってる

了解！という太陽のスタンプに、思わず顔がほころぶ。

大ちゃんは学校が忙しくても、ほとんど毎日お見舞いに来てくれる。

申し訳ないとは思いつつも、大ちゃんが俺の生き甲斐みたいなもんだから来なくなったら俺死んじゃうかも。

なんてね笑

こんなこと大ちゃんに言ったら冗談やめてよ！って怒られるな

「慧くん、朝ごはん置いとくね」

「あ、ありがとうございます」

ご飯を持ってきてくれた看護師さんに軽く頭を下げる。

正直病院食って味が薄くてあんま好きじゃないんだよね、

まあ、食べなきゃ心配されるから食べるけどさ。

ふと窓の外を見ると、気持ちいいくらいの青空が広がっていた。

今ごろ大ちゃんは学校でなにしてんのかな。

「……自由っていいなあ」

小さな俺の呟きは、誰にも聞かれることなく静かな病室に消えた。