【ヒロアカ】死穢八斎會の雇われ用心棒！！ (ページ5)

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3話・黒い鳥さんの夢ページ5

「すいやせん。厄介な女は見つかりやせんでした。」

どうやら見つからなかったようだ。

しかし、治崎はどうしてもAのことが
知りたかった。
正直、治崎自身も何故あの女が気になるのか分からない。でも、もう一度会わなければならないと思った。

「なんとしてでも会わなければ。」

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その日の夜。治崎はAと出会った路地裏に、また来ていた。なんとなくここにいる気がしたからだ。しかし、Aを見つけることは出来ず諦めて立ち去ろうとすると、上から少し高めの声が聞こえてきた。

『あ！昨日の鳥さんだぁ！また来たんだね！』

治崎は少し驚き上を見ると、
ビルの屋上に座ったAが微笑みながら
治崎を見下ろしていた。

そんな月の光に当たっているAを見て治崎はハッとする。

どうして、ずっと気になっていたのか。どうして、どこかで見たことがある気がしていたのか。それが分かったからだ。

「お前は…ヴィランなんだな。」

しかし、治崎にも予想外なことがおきる。

Aがそのビルから飛び降りたのだ。
高層ビルでは無いとはいえ、10～20mは
あるだろう。

見た感じ、Aの個性は飛ぶ系では
無さそうだ。
治崎は珍しく慌てて受け止めようと下に行くが
Aは思っていたよりも
ゆっくりゆっくりと降りてきた。

『久しぶりだね、黒い鳥さん！！
エリちゃんは元気？？？』

Aは何事も無かったかのように言う。

「エリとは昨日会ったばかりだろう。」

治崎は呆れてそう言った。

『黒い鳥さん口調が変わったね！！
いや、戻ったって言った方がいいのかな？？
でも、そっちのがいいよ♪』

「そんなことを言われたのは初めてだ。
だが、ありがとう。」

普段はあまりお礼を言わないであろう治崎も
Aだと、不思議と素直になってしまう。

「突然だが、俺達と一緒に来ないか？」

今しかないと治崎は思った。
この機会を逃したら、もうこの不思議な奴とは
会えないかもしれない。
それなら、なにがなんでも手にいれたい。

『本当に突然だねぇ♪でもなんだか面白そう！エリちゃんにも会えるし、鳥さん達が良いなら一緒に行く～！』

あっさりとOKした。
治崎もここまですんなりと行くとは思って
いなかったみたいだ。

「誘っておいてなんだが、本当に良いのか？
一応言っておくが俺達は世間ではヴィランと
言われているんだぞ？」

『だいじょーぶ！！あたしだって夜に路地裏に
いるような子だよ？』

それもそうだ。←