検索窓
今日:13 hit、昨日:19 hit、合計:16,762 hit

75.おつかい ページ1

変化は突然やって来る。しかし、太宰さんと私の関係にこの7年間これといった変化はないと思う。
 取り巻く環境は目まぐるしく変わったけれど、見た目も少し成長したけれど、相変わらず太宰さんは冷たいし、好きになってくれているようには見えない。逆に、私はずっと最上級に太宰さんの事が好きだ。これは絶対に変わらない。変えない。

***

『太宰さんのお茶請け、来週はどうしようかな〜』

 冷蔵庫で保存できるのがいいな。抽斗の常温保存のお菓子たちは他の人が取りにくいから。

 と、あれこれ考えながら、賑わう街を歩いていた。お昼のお使いと、見回りを兼ねている。
 そんな中、ぶつからないよう避けた人がぶつかってきた。これ絶対わざとだ。もし慰謝料とか云いそうなら、先にこっちがアイタタタ! って云ってやる!
 と意気込み相手の動向をよく見ていると、ドンッ! とお腹に拳が入ってきた。
 しかし寸でのところで間に手をいれて衝撃を緩和した。重い……すかさず二撃目が来ているのが見えた(・・・)。そう、見えてはいたんだ。でも体が動かない。可怪(おか)しい、なんで、疑問で頭がいっぱいになり、避けれなかった二撃目により意識がとんだ。

 瞼が落ちる直前に、蜂蜜色の髪を持つ彼女と目が合った。これはポートマフィアの差し金なんだろうか。でも休戦中だし、なにより彼女は驚いた顔をしているじゃない。

 なんだか、(しばら)く太宰さんに会えない気がする。
 厭だ。太宰さんがなによりも大切で、誰よりも好きなのに、一日も会えない日があるのは、厭だ……!
 だけど、意思に反して、私は意識を手放した。





 私はお昼ご飯を買いに来ていただけなんです! 今日は朝お弁当を作れなかったから。
 先輩に私の手作り料理をさり気なくふるまえる機会(チャンス)だったのに、ひいては一緒に食事を......悔しさに唇を噛みながら、ここへ買い物に来ていたんです。
 武装探偵社の近辺に行こうと思った訳ではなく、美味しいお惣菜屋がその方面にあると立原に聞いて。

「ど、どうすれば」

 気絶させられた彼女は、人混みが遮った一瞬のうちに消えてしまった。

76.おかけになった電話番号は、現在電源が入っていないか、電波の届かない場所に→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
462人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

サヤカ(プロフ) - 柚宇さん» 好き……なんですかねーそうだといいな〜〜!ありがとうございます❣頑張ります!! (7月29日 19時) (レス) id: 2320ebad55 (このIDを非表示/違反報告)
柚宇 - 太宰さん、信者ちゃんのこと好きなのかなー?んーわからない!けど大好きです!この作品とっても面白いのでこれからも頑張ってください!! (7月22日 16時) (レス) @page28 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ(プロフ) - 百華夜さん» 太宰さん!!来ました!!!やっっと…!!ありがとうございます🙏 (6月16日 22時) (レス) id: 6e87b82d01 (このIDを非表示/違反報告)
百華夜(プロフ) - 太宰さん!早く信者ちゃん助けに来いやぁぁ!!此のお話凄く好きです! (2023年4月27日 17時) (レス) @page10 id: 4a0468ad2f (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ(プロフ) - 太信愛を感じるっっ!だざいさーーーーーーーーん!!!!www(ありがとうございます!) (2023年3月4日 8時) (レス) id: 560ee3c2e1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:サヤカ | 作成日時:2023年2月1日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。