私はポートマフィア首領補佐官。

六十三 ページ20

＿＿
「!?」

「矢張り…鴎外殿の許可など待たず、
迎えに来るべきであった…
この様な欺瞞と偽善の巣に其方を1秒も置いては
おけぬ」

紅葉は鏡花の元へ近付く。


「可哀想な鏡花や、甘言唆され、其処が
光の世界と勘違いしたのであろう…

じゃが奴等は孰云うぞ
夜叉白雪を使えと」

鏡花を抱きしめ乍、紅葉は云う

「！」


「其れは厭であろう？

じゃが案ずるでない 異能目当ての屑共など
私が微塵に切り裂いてくれる」


「！……マフィアが其れを云うか…！」

敦が怒りを露わにし、
異能を使って紅葉に攻撃しようと、飛んだ

其れはもう手遅れで、敦は浅く多数身体を
斬られる


「遅いのう」


「(夜叉がもう一体!?)」


敦は反撃する間もなく、壁に打ち付けられた


「がはっ、！」

攻撃は止まることなく、敦は刀を刺される


「悪いのう童。これも仕事でな」


「辞めてッ！」
鏡花は叫ぶ


「嗚呼…その表現、愛いのう、何でも
聞いて遣りたくなる

しかし済まんの、


鴎外殿の命は

この小僧の始末じゃ」


「！」


「小僧だけでは無い。
首領は探偵社員悉くの鏖殺を所望じゃ

戦争じゃよ

既に全幹部が動き出しておる

しかし私は其方の助命を嘆願し、特別に赦された

戻るのじゃ鏡花。其方は闇の華…
闇の中でしか憩えぬ」


「違う」


「！」


「私は闇の華じゃない」


「……恨むぞ小僧、小娘。あの子は光に目が眩んで
おる。 貴様らが見せた光じゃ

然し幸いまだ手はある」

紅葉は自身の懐から刀を抜き、
敦の首に突き付けた

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