【wrwrd!】我が国に変人しかいなくてそろそろ辛いのですが

21戦目 ページ22

Aside





『…大丈夫かな、ヴィルヘルム…』


ヴィルヘルム、Aの故郷の国

花々が咲き誇る美しい都だった


『にしてもスイーツ食べたいなぁ… ここから解放されたらいっぱい食べよ、』


ここから解放される日はいつかは分からない、けれどその日はいつか来ると信じた


『眠いし寝よ、』


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



翌朝の朝食も豪勢だった

私の知っている捕虜の扱い方とは何だか違う


『…あの、』


osmn「どうしたん？」


『なんで私はこんな優遇されてるんですか…』


この国は捕虜を優遇するのが基本なのだろうか、しかし石の壁を通して男性の叫び声が聞こえて来る。


osmn「ああ、グルさんに…総統にそうするように言われてるんでね♡」



ハッキリとした理由は濁されたけど何となくわかる気がする、


『私を幹部に引き入れようと目論んでる…？』


と目の前の彼は微笑んだだけ


osmn「1つ、良いことを教えてあげるめう」


『なんですか、』


osmn「Aさんがここから出られる日、俺は知ってるんだぁ…」


出られる日…？ここから出して貰えるの？


『それっていつ…』


osmn「ふふ、君が幹部に入るって言ってくれる日…♡」


このとき、私はここから一生出られないことを悟った。

だって幹部に入る気がないもの。



＿＿＿＿この日から私の無謀な挑戦が始まった



『扉にこっちから開ける鍵はなし、窓は鉄格子で閉ざされてる、そもそもここが何階かもわかんない、』


無謀な挑戦とは、ここから出るということ


まぁ絶望的状況だけど軍で鍛えられた力で頑張るしかなさそうだ。


『出る場所は扉のみ…チャンスは1日3回、』


3回中の1回のチャンスは朝食、次は昼食だ。

『まずあのご飯を持ってくる幹部をどう倒すかだよね…』

正直男の人、しかも幹部を倒すのは難しいし城の構図も全くわからない


『窓がある…ということは少なくとも地下ではないんだよね』


最上階か、中途半端な階か…


『相手の気が緩んでいるとき…私がご飯を食べているときがチャンス…！』


確かこっちの扉から鍵をかけることはできないから出れるはず、見張りがいても多分雑魚だろう。


『よし…絶対出てやる…！』



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