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gr side
『色々大変なことはありますが、私はこの通り幸せに暮らしてるので心配しないで下さいね、』
墓に拝みながらそう呟いたA
『さて、行きましょうか』
と言って来た道とは反対の方向へ歩んで行った。
gr「おい、帰り道はこっちだぞ」
『?まだまだ時間があるじゃないですか。ほら、城下町に行きましょうよ!』
反論しようとしたが、やけに嬉しそうな顔で俺の手を引っ張るから何も言えなくなった
まぁ半強制的に連れ去られて国を後にしたのだから当然、民の事は気になるか…
陰でこっそり護衛として後をつけて来ているゾムにアイコンタクトをとってAと共に城下町へ歩き出した
___________________
『やはり以前より活気がありません…』
gr「そうなのか?今でも充分活気があると思うが…」
走り回って遊ぶ子供達
ベンチに腰掛けて会話する老夫婦
頬を染めながら手を繋ぐ若者
好きなようにモノを売る商人
活気はそれなりに溢れているはずだが、
『政治改革のせいか貧富の差が広がり、活気が失われつつある…と見受けられます、』
活気ある者達をよくよく見ると、育ちの良さそうな…金を充分持ち合わせていそうな雰囲気の者達
gr「政治を立て直す中ではよくある話だ」
『…しかし…』
Aの視線の先には随分瘦せこけた子供
金の手立てがつかない親に捨てられたか、それとも親が先に餓死したか…
『このようなことになってるだなんて…やはり一度私がこの国の上層部に…』
gr「やめろ、情が移ると言ったはずだ」
『けど…』
と言葉を濁らせ俯向くA
故郷を離れても尚、かつて女王だったという威厳からか未だこの国の未来を考えるだなんて大したものだ
なんて考えてると何処からか叫び声が上がった
gr「何事だ?」
『わかりません…何もないといいけれど…』
再び2人で歩き始めようとしたその時、
前から黒ずくめの服に身を包んだ者がナイフを持ってこちらに猪突猛進してくる
なるほど、悲鳴の原因はコイツか
相手の足が早すぎるゆえか、後をつけていたゾムの護りが追いつかない
全てがスローモーションで映し出される中、俺の目の前に突如映り込んだのはA
いや、まて、このままではAが刺される
手を伸ばし名前を叫ぶが
全ての動作が遅すぎた。
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ユア(プロフ) - コメント失礼します。HoneyWorks好きなんですけど、私もロメオはCV.内山さん派です!突然すいませんでした((何が言いたかったのだろう (2017年12月3日 23時) (レス) id: 091d08eea8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめまくら@タラコ(プロフ) - 春香さん» 誤字の訂正ありがとうございます!これからも期待に応えて頑張って更新します! (2017年12月2日 12時) (レス) id: 76b63a48da (このIDを非表示/違反報告)
春香(プロフ) - あの…1話目のグルッペン・ヒューラーの所フューラーだと思います!!(いきなりすみません) 作品は面白く更新を楽しみにさせていただいているので無理のないように頑張って下さい!!応援しています!! (2017年12月2日 10時) (レス) id: 56faae6723 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめまくら@タラコ(プロフ) - アルラカルラさん» コメントありがとうございます!更に世界観に入り込んでいただけるよう頑張りますo(`・ω・)o (2017年12月1日 0時) (レス) id: 76b63a48da (このIDを非表示/違反報告)
アルラカルラ(プロフ) - 初めっから世界観に入り込みました!何かもう、大好きです!(語彙力)更新待ってます! (2017年11月30日 19時) (レス) id: 0913d50311 (このIDを非表示/違反報告)
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