神田ユウ中編小説 (ページ6)

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【regret】主題歌＊上ページ6

あなたがすごく後悔する
そんな日が来ることを望んでる

意地悪で醜い心が
昨日よりももっと私は嫌い

貴方はいつもあの子と一緒。
幼い頃からずっと一緒にいると聞いた。

私は貴方と会ってからまだ2年しか経っていなくて、話も任務のことしか話せないし、目が合うことも少ない。背中を預けて貰えるほど信頼関係も出来てない。名前すら覚えられてないかもしれない。

あの子が羨ましい。

あの子と貴方はお似合いね。

『神田さん次の任務のことで室長が呼んでます』

「ああ、分かった。またなリナ」

「ええ、行ってらっしゃい神田」

ほらね。
貴方とあの子は想い合ってるそう思うんだ。
いつ貴方を見てもあの子を見ているから、あの子も貴方を見つめてる。

「(人1)あのね聞いて欲しいことあるの。これから話さない？」

『…うん。談話室にでも行きますか？』

「ええ！行きましょう！」

リナリーさんは可愛くて明るくて元気で優しくて…私とは正反対。

「この間ね神田が～」

「兄さんが神田に～」

リナリーさんの話にはいつも神田が出て来る。
そんな話なんて聞きたくないの。
聞いてるふりして相槌を打って、心の中ではリナリーさんにヤメテと訴えてる。

『リナリーさん今日は科学班の所に行かなくてもいいんですか？』

「あ！やだもうこんな時間？憂ごめんね。また今度話そうね！」

『うん。行ってらっしゃい』

リナリーさんはすごいね。エクソシストの仕事もして科学班の皆んなの為にコーヒーを淹れに行く。それに、私にも話しかけてくれる。

こんなに醜い私にも。

シンクロ率が20%を切ってしまった。
咎落ちの前兆も出てきて、うまくイノセンスを発動できない。

精神的にも肉体的にも不安定で、ご飯を食べる量が減って酷い時はすぐに戻してしまう。眠れなくて時間だけが過ぎて朝になってる事が多くなった。エクソシストとしての使命と存在理由の重みで壊れかけてる。

貴方を想う時間が増えて、でもそれは叶わないと知っているから何も言わないし何もしない。

久しぶりに教団に帰ってきたクロス元帥。すぐにまた立つらしいけど、鉢合わせた私に気を使ってくれて話を聞いてくれた。

全部話した。

私の全部。

私の存在理由

セカンドエクソシストとしての使命。

シンクロ率の低下。

咎落ちの前兆。

嫉妬。

貴方を想う気持ちも全て…。