神田ユウ中編小説 (ページ18)

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≪ミライ≫＊下ページ18

諦めていたことを諦めるなと言ってくれた

前を見ることを

夢を見ることを

幸せになることを

教団に連れてこられてから初めて希望を持てた

昼間の空は青色

秋の葉は赤色

冬の花は白色

夜の空は黒色

白黒の世界で生きていた私に色を教えてくれた

今朝未来を見た

優しい心を持った少年が世界を変え
貴方の閉ざされた心を開けてくれる

『これから新しい仲間がここに来ます』

「興味ねぇ」

『ふふ、仲良くしてくださいね』

「そいつ次第だな」

貴方が傷つく姿が脳裏に焼き付いて離れない
貴方の大切な人は貴方の為にAKUMAになって

どうにかしなきゃって思っても

私にはどうすることもできなくて

ただ時間が命が削られていくだけで

『神田さん』

「なんだ」

『今までありがとうございました』

出来るのなら皆が幸せになれる未来が見たい

出来るのなら貴方の隣に私がいたら……

そんな夢を見て

私はまた未来を見る

貴方の隣で最後の未来を……