【猫探し】憂太side ページ21
後輩たちがグランドや裏庭で何かを探していた
お昼休みにヒロインちゃんが昼寝をすると言ってから戻って来ないらしい
今は夕方で下校時間をとっくに過ぎていた
「ヒロインがいない?」
「うん。伏黒くん達が探してるんだけど見つからなくて」
「真希さんならヒロインが行きそうな場所分かりますか?」
「あー、あいつたまに消えるからな。とりあえず猫探せ」
「??」
真希さんの意味深発言に全員が頭にハテナを浮かべた
狗巻くんに猫がいそうな場所を案内してくれた
中庭の花壇でお花の匂いを嗅いでいる白色の子猫
「おい。憂に伝えろ。
"憂太が今すぐ会いたい"って言ってるぞって」
真希さんは子猫に声をかけた
僕はそんな事一言も言ってないんだけどなぁ
子猫は首を傾げてあくびをした
真希さんがなんの迷いもなく「お前言葉分かってんのか?」「他の猫は何処にいる?」と子猫に話しかけるから、皆笑ってしまいそうになるのを必死で堪えた
少ししてから後ろの草むらからガサガサと三毛猫が出てきて白猫とニャーニャーと話を始めた
「ニャーニャーにゃん」
「ニャーニャーにゃん」
三毛猫が突然空に向かって鳴いた
それを真似て白猫も鳴いた
すると何処かから同じトーンの猫の声があっちこっちから聞こえてまるで歌うように鳴く猫の声に癒やされていると後ろから誰かに抱き着かれた
「わぁあ!?」
『憂太先輩!!!ハグしてくれるって本当ですか!!?』
「憂太以外何も合ってねぇよ。バカ猫」
『え?違うの??』
「今までどこに居たんだよ」
『自分の部屋で寝てた』
「え?授業は???」
「心配して損したわ」
頭に葉っぱをつけたヒロインちゃんが僕に抱き着きながら、真希さんと伏黒くん達と話し出す
狗巻くんとパンダくんはヒロインの後に着いてきた6匹の猫達と念の為にと持ってきていたらしい猫じゃらしで遊びだした
固まっていたら話し終わったヒロインちゃんが僕を見上げていた
みんなは先に寮に向かって歩き出した
「あの、憂ちゃん
いきなり後ろから抱きつかれるとビックリしちゃうからやめて欲しいな…」
『先輩見るとどうしても衝動が抑えられなくて』
しゅんと寂しそうに言うからつい甘やかしてしまう
手を繋ぎながら一緒に寮へ帰る
「明日、一緒にお散歩しない?」
『ぜひ!!』
『はぁー、憂太先輩のにおい好きぃ』
「あの、憂ちゃん匂いは嗅がないで欲しいな」
『で、結局なんの話ですか?』
「ヒロインちゃんがいないと皆寂しいって話だよ」
✿【G】1※虫が苦手な方は閲覧注意※→←【憂太先輩の誕生日】2
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作者名:憂 | 作成日時:2022年2月17日 20時