きまぐれ猫は乙骨憂太に惚れました (ページ3)

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【出会い】2 ページ3

えーと？？？

この子誰？？？

記憶を遡ろう。うん。落ち着け。
大丈夫まだ惚れてはいない。たぶん。

確か茜にチョコパフェ奢らせる為に校門前のイケメンくんの元に向かってて

あと2mぐらいの距離になった時に目の前を何かに塞がれたんだよね。茜が「あ"？」って恐ろしい声を出して塞いだ奴を見れば、前に私に告白してきたなんとか先輩だった

「これからデートしよ♡」と意味不明な事を言われ手を引っ張られた。振り解こうと手に呪…じゃなくて、力を込めようとしたけど次は反対の腕を誰かに引っ張られたんだ

今日は厄日か！！
ってイライラしながら振り向くと

私の好みのタイプにドストライクな男子が目の前にいた

黒髪で垂れ目で水色の目

ひろいおでこが可愛くて

すらっと伸びた長い手足

細そうな体なのに肩幅が広くて

一途そうで

純粋そうで

あ、………………これ以上考えたらやばい人になりそう

　

とりあえず最後に

へらっと目と眉を下げた笑顔がたまらなくかわいい

そして冒頭の一言

「ヒロインちゃんだよね？少し付き合って欲しいんだ」

付き合うってカレカノになろうって事だよね？？
今日はじめて会ったのに？？
名前も知らないのに？？

「だめ……かな？」

そんな、捨てられた犬みたいに泣きそうな顔で首を傾げられたらなんも言えない
　

「ずっとヒロインちゃんを待ってたんだ」

追い打ちをかけるように両手を握られきゅんとなった

『う"、あの…』

ちらっと、茜を見ればぐっと親指を立てて手を振って校門から出ていった
そういえばいつの間にかなんとか先輩もいなくなってる

「……そんな感じで………これからどうかな？？」

ヤバイなんも聞いてなかった

とりあえずあれだ、なんか言わなきゃ

『不束者ですがよろしくお願いします』

あ、これ違うわ
やべ心の声が漏れた

「良かったぁ～」

あ、合ってたっぽい
安心したのか片手を胸に当てへらっと笑った

ん"、めっちゃくちゃ可愛く笑うじゃん
ニヤけそうになる顔を必死で堪えた

「じゃぁ、行こうか！」

こてんと首を傾げて私を見る男の子に心を奪われました

ガチで惚れたかもしれない

『どこまでもお供いたします』